霞ヶ関カンツリー俱楽部でオリンピックが開催されることになり、俄然『名門コース』というキーワードが注目されるようになりました。
そして、よく聞かれるのが『カスミにはどんな有名人がいるか?」
あるいは『有名人がいるから名門なの?』
有名人の定義が難しいけれど、一言でいえばミーハーが騒ぐような有名人が多いコースは、名門とは言いません。
カスミにもそのような人は在籍していません。
オリンピック会場・霞ヶ関カンツリー倶楽部は会員に有名人が多いから閉鎖的?
ゴルフ競技の東京オリンピック会場となった霞ヶ関カンツリー倶楽部、結論から言えばその閉鎖的な体質は有名人のメンバーとは全く関係ありません。
霞ヶ関CCにはその辺を歩いているとキャーと騒がれような方や、サインをねだられるとう言う類の有名メンバーはいません。
よく言われるのに『政財界の錚々たる顔ぶれ』と言うのがありますが、ゴルフのオリンピック会場となる霞ヶ関CCには財界人は多く在籍しますが、政治家はほぼいません。
東京オリンピック会場となる霞ヶ関カンツリー倶楽部の体質や性格は、これはもう、伝統としか言いようがありません。
創設以来90年の歴史によって培われ、積み重ねられてきたものなのです。
倶楽部は同じ志や目的を持った限られた人々が集まって創るものですから、閉鎖的な方向に向かう倶楽部もあれば、オープンな運営を特徴とするクラブなど形態は様々になることは当たり前なのです。
ゴルフプレーの場であるカントリー倶楽部に限って言えば、霞ヶ関CCのように大正時代や昭和30年頃までに創設された倶楽部と、それ以後に雨後の筍のように誕生したクラブではかなり性格が異なっています。
60年以上の歴史を持つ倶楽部の大半は、同好の志が集まってプレーを楽しむために造られたのに対し、昭和40年以降に造成されたクラブは商業目的が圧倒的に多いのです。
古い体質の同好会はオーナーが存在しないのですから、金もうけを考える必要がなく権威主義に向かい、新しい商業主義のクラブは経営者によるお金儲けが秘かな目的ですから、世の誰、彼に対してウェルカムになるのは当然の流れであったのです。
日本には女性メンバーが全く存在しない倶楽部もありますし、規約が改正される以前の霞ヶ関CCのように平日会員だけが認められている倶楽部も多数存在します。
女性正会員がいても人数が男性に比べて極端に少ないコースは、数え切れないほどあります。
例えば、男性1,760人に対して女性40名などで、このようなコースは女性会員を増やさないように、女性が入会する場合は女性からしか会員権を取得できないように規則で定めているのです。
世界に『Lady fast』を高らかに宣言する、あのアメリカにでさえ、女性を拒み続けるカントリー倶楽部は存在します。
毎年4月2週目に行われる、アメリカツアーで最も有名なマスターズでお馴染みの、オーガスタナショナルもつい最近まで女性はメンバーになれませんでした。
2017年の規約改正によってようやく女性の入会が解禁されたのです。
ゴルフの本家であるイギリスの超名門コース、ミュアフィールド・リンクスも女子は会員になれません。
こちらは、2017年のメンバーによる採決の結果、僅差で女性の入会が否決されたようです。
この結果は幹部連中にとってはショックが大きく、近いうちに再投票する方向で調整中との情報もあるようです。
と言うのは、世界で一番歴史のある全英オープンの主催者が、女性会員を認めないコースで今後は全英オープンを開催しないと決めたからなのです。
さて、ミュアフイールドのメンバーは、いつまで世界の潮流に逆らい続けられるか。
オリンピックゴルフ競技・霞ヶ関CCに出場する日本選手は?
<国立スポーツ科学センター>
さて、次の五輪でメダルの期待がかかる種目の一つ、ゴルフへ出場する日本選手は誰になるのだろうか、とても気になりますね。
東京オリンピック ゴルフ会場・霞ヶ関カンツリー俱楽部への出場選手の規定は次のようになっています。
出場選手の総数は、男子60名、女子60名です。
そのうち男女各1名ずつが、開催国の日本に出場枠が与えられます。
基本的には男子が2020年6月22日時点に於いての世界ランキング上位60名。
女子が2020年6月29日時点でのIGFが定めた五輪ランキング上位60名に出場権が与えられます。
しかし、それですんなり決まるわけではありません。
日本に与えられた枠以外、アフリか・アメリカ・アジア・ヨーロッパ・オセアニアの5大陸ごとに1名の出場枠が与えられています。
更には、ランク15位までに優先出場権が与えられます。
ただし15位以内に入っていても、1国につき最大4名までしか出場できません。
残りの枠を1ケ国最大二人までの制限の中で選出します。
非常にわかりにくい出場規約なのですが、ハッキリしていることは
◎日本は男女ともに最低1名は出場できる。
◎最大4人が出場権を得る国もある。
◎世界ランキング60位以内に入っていなくとも、5大陸から最低1名は出場できる。
選考にはIOCとIGFが定めた期間の通算成績による方式が用いられている。
この期間のランキングを『オリンピックゴルフランキング』と呼び下記のように設定されている。
『男子』:2018年7月1日~2020年6月22日
『女子』:2018年7月8日~2020年6月29日
わが日本は次の五輪に向けて、2019年1月に「JOC認定五輪強化指定選手」が発表されました。
男女別に選考基準が設けられ、なお且つ強化選手になりたい旨を申請した中から男女の上位8名ずつ、計16名が選出されたのです。
東京オリンピック ゴルフ会場、霞ヶ関カンツリー俱楽部でのプレーへ向けて先陣を切った選手たちです。
<男子>
松山英樹、小平智、宮里優作、今平周吾、時松隆光、秋吉翔太、稲森祐樹、星野陸也
<女子>
鈴木愛、畑岡奈紗、小祝さくら、上田桃子、、成田美寿々、比嘉真美子、菊地絵理香、松田鈴英
今回選ばれなかった美人プロの香妻琴乃や藤田光里も、まだ完全にチャンスが潰えたわけではありません。
上記の選手たちは、2020年3月31日まで、国立スポーツ科学センターとナショナルトレーニングセンターの施設を利用できます。
この、国立スポーツ科学センターは日本のスポーツの国際競争力向上と言う明確なビジョンのもとに、2001年(平成13年)東京都北区に開設されました。
スポーツ競技団体・スポーツ研究機関などと連携して、研究の推進・トップレベルの競技者およびチームの国際競力向上への支援というコンセプトを持った、日本のスポーツ界にとっては実に画期的な事業でした。
他のトレーニング施設には見られない大きな特徴が、スポーツメディカルセンターです。
診察室内科、整形外科、皮膚科、眼科、歯科、婦人科の各診療室がありX線検査室、CT検査室、MRI検査室、高圧酸素治療室、カウンセリング室、相談室、臨床検査室、リハビリテーション室等が完備され、日本のトップアスリートをメディカルとフィジカル両面からサポートします。
すぐ近くにある、ナショナルトレーニングセンターと合わせて、アリーナとスタジアムの機能もしっかりと備えています。
このセンターを利用する選手は、しっかりとしたプログラムに従って各界の顧問的存在の人々からの助言やアドバイスを受けながら、最新のテクノロジーを集めた施設でキャンプを張ることができるのです。
候補選手がここを利用することによって、通常のトレーニングはもちろんの事、新作クラブの試打も納得できるまで行えるでしょう。
自分に合ったサイズのシャフトの新発見など、意外なことも期待できます。
過去に利用した選手たちのアンケート調査も怠りなく、センターはより良い運営に余念がありません。
今年2019年はラグビーワールドカップが日本で開催されます。
そして、来年はいよいよ五輪の年です。
すでにカウントダウンが始まった、と言えるでしょう。
このトレーニングセンターを利用したプロゴルファーは、カウントダウンが始まった東京オリンピック ゴルフ会場・霞ヶ関カンツリー俱楽部へ一歩も二歩も近づくのでしょうか。
楽しみですね。
国立スポーツ科学センターは、基本的に公益財団法人日本五輪委員会(JOC)及びJOCに加盟する競技団体とそれに属するパラリンピックを含む競技者が利用可能です。
一部施設においては、一般も利用可能です。