2025年5月の全米プロゴルフ選手権で、世界ランク1位のスコッティ・シェフラーが圧巻の勝利を収めた。
2022年、2024年のマスターズに続くメジャー3勝目。
今季すでに6勝を数え、全盛期のタイガー・ウッズを彷彿とさせる強さと安定感を見せつけている。
シェフラー強さの秘密と、これまでの戦績、キャリアを振り返りながら、その魅力に迫る。
シェフラーの強さの秘密を丸山茂樹プロが語る
シェフラーの強さは「何も言うことがない」。
2025年の全米プロ選手権を圧倒的な強さで勝利したシェフラーについて、丸山茂樹プロはそう語っている。
丸山プロがシェフラーについて語ったことをまとめると以下のようになる。
技術力:ショットの再現性が極めて高く、ドライバーからパターまで隙がない。
どんなライや天候でもブレが少ない。
マネジメント力:ピンを無理に狙わず、ミスの出ないコースマネジメントが徹底されている。
精神力:2025年全米プロでは、前半の乱れを10番のバーディーで切り替え、後半の難所「グリーンマイル」をアンダーパーで乗り切った。
安定したフォーム:独特の右足の動きとフォロースルーで最後までスムーズなスイングを保つ。
アメリカでPGAを戦い抜いた丸山茂樹プロだけあって、さすがの分析。
誰もが認めるスコッティシェフラーの強さは本物だ。
残るは、全英オープンと全米オープン。
彼の視界は、はっきりとこの二つのタイトルをとらえたはずだ。
グランドスラムを達成するのは、そう遠くない。
シェフラーの主な戦績
2022年以降、PGAツアーでの優勝は15勝。
その中にはメジャー3勝、プレーヤーズ選手権2勝、WGC優勝など、多くがハイレベルな大会での勝利だ。
メジャー制覇:
・2022年 マスターズ(−10)
・2024年 マスターズ(−11)
・2025年 全米プロ(−11)
主なその他の勝利:
・2022年 フェニックスOP、アーノルド・パーマー招待、WGCマッチプレー
・2023年 フェニックスOP連覇、プレーヤーズ選手権
・2024年 プレーヤーズ連覇、RBCヘリテージ、トラベラーズ選手権など
特筆すべき瞬間:
・2020年 ザ・ノーザントラストで「59」のスコアを達成
・2025年5月 CJカップでは「−31」の驚異的スコアで8打差圧勝
スコッティ・シェフラーの略歴
スコッティ・シェフラーは1996年6月21日、ニュージャージー州リッジウッド生まれ。
幼少期にテキサス州ダラスに移住し、ハイランドパーク高校で頭角を現す。
2013年には「全米ジュニア」制覇。
テキサス大学では新人王「フィル・ミケルソン・アワード」を受賞し、2017年にウォーカーカップ代表、全米オープンではローアマを獲得。
2018年にプロ転向。
翌年には下部ツアー(現コーンフェリーツアー)で2勝、年間王者、最優秀選手賞を獲得。
2020年PGAツアールーキー・オブ・ザ・イヤー。
2022年フェニックスOPでツアー初優勝後、一気にメジャーやWGCを制して世界ランク1位へ。
2024年には年間最多勝、パリ五輪金メダル。
2025年全米プロでキャリアの充実期を象徴する大勝利を飾った。
プロフィール
・名前:スコッティ・シェフラー
・生年月日:1996年6月21日(28歳)
・身長・体重:191cm / 91kg
・出身地:ニュージャージー州リッジウッド(育ちはテキサス州ダラス)
・大学:テキサス大学
・プロ転向:2018年
・主なツアー:PGAツアー
・プロ通算勝利数:20(PGA15勝、欧州4勝、他)
・配偶者:Meredith Scudder(2020年結婚)
まとめ|“絶対王者”シェフラーの時代は続くか
2022年から2025年にかけて、スコッティ・シェフラーは名実ともに世界最強の座を確立した。
ショットの正確性、勝負所でのバーディー奪取、メンタルの強さ。
どれをとっても群を抜いている。
彼のような選手が時代の顔になる。
タイガー・ウッズがそうであったように、今後数年間は“シェフラー時代”が続くだろう。
ライバルたちがどう立ち向かっていくのか──その行方にも注目が集まる。