ツアー通算3勝を誇る実力派・大里桃子プロは、長身を生かしたアップライトなスイング軌道と、冷静なプレー判断で知られています。
そのプレースタイルに合わせたクラブセッティングには、確かな戦略と緻密なバランス感覚が光ります。
シャフトのしなりを生かして「間」をつくりつつも、先端の動きを抑えることで打ち急ぎを防ぐ。
その絶妙な組み合わせは、パワーと繊細さを併せ持つ彼女ならではの選択といえるでしょう。
この記事では、大里桃子プロの2025年最新クラブセッティングを詳しく解説するとともに、これまでの歩みやプロフィール情報もあわせて紹介します。
大里桃子選手の最新クラブセッティング
クラブ種別 | モデル名 | スペック・シャフト |
---|---|---|
ドライバー | ピン G430 LST | 9度/ディアマナWS 60S |
3W | ピン G440 MAX | 14.5度/ディアマナWS 60S |
5W | ピン G425 MAX | 17.5度/ディアマナWS 60S |
4U | ピン G410 | 22度/N.S.PRO 850GH neo S |
5U | ピン G410 | 26度/N.S.PRO 850GH neo S |
6U | ピン G410 | 30度/N.S.PRO 850GH neo S |
アイアン(7I〜PW) | ミズノ Mizuno Pro 243 | N.S.PRO 950GH neo S |
AW(50度) | ピン s159 | N.S.PRO 950GH neo |
SW(54度) | ピン グライド 4.0 | N.S.PRO 950GH neo |
LW(58度) | ピン グライド 4.0 | DG S200 |
パター | オデッセイ ホワイトホット ヴァーサ セブン S | – |
ボール | ブリヂストン ツアー B X | – |
ドライバーとフェアウェイウッドのシャフトには、手元から中間がしなり、先端は硬めの『ディアマナWS』を採用。
アップライトなスイング軌道でのミート率と方向安定性を高めています。
UTはやや古い『ピン G410』で揃え、高弾道とスピン性能に優れるモデルを選択。
硬いグリーンへの対応力も加味されたセッティングです。
アイアンのシャフトには、顔がシャープでやややさしめの軟鉄モデル『Mizuno Pro 243』を中心に構成。
先端が動きづらいシャフトと合わせて、ウッド系との振り感を統一。
高い操作性と高さの両立を意識したセッティングが特徴です。
大里桃子プロこれまでの歩み
熊本県出身の大里桃子プロは、8歳のときに父の指導でゴルフを始め、同時に水泳・バスケットボール・陸上競技など複数のスポーツにも親しむなど、身体能力を幅広く育んできました。
特技はピアノという文武両道の一面も持ち、小学生のころから熊本県・九州地区のジュニア大会で頭角を現しました。
高校はゴルフ強豪校として知られる熊本国府高校に進学。
全国高等学校ゴルフ選手権では1年時と3年時に団体優勝を果たします。
2018年にプロテストに3位で合格し、JLPGA90期生としてツアーに本格参戦。
プロ転向からわずか23日後、「CAT Ladies」でツアー初優勝を達成。
これはJLPGA入会前の優勝を除けば、史上最速の快挙として今も語り継がれています。
その後もコンスタントにツアーで活躍し、2021年の「ほけんの窓口レディース」では、2年9ヶ月ぶりとなるツアー2勝目を手にしました。
2023年には成績不振でシードを失ったものの、オフにスイング改造に取り組み、持ち球をドローからフェードに変更。
翌2024年、「宮里藍 サントリーレディスオープン」で3年ぶりの復活優勝を果たします。
プロ入り後は黄金世代を代表する一員として、勝みなみ、渋野日向子、小祝さくら、高橋彩華ら同世代プロと切磋琢磨する関係です。
憧れの選手として大先輩鬼澤信子プロの名を挙げるなど、大里選手は華やかな戦績の裏に、愚直で誠実な人柄が滲み出るタイプのゴルファーです。
黄金世代の中でも、独自の努力と精神力で確かな足跡を残してきた選手といえるでしょう。
大里桃子選手のプロフィール
項目 | 内容 |
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氏名 | 大里 桃子(おおさと ももこ) |
生年月日 | 1998年8月10日(26歳) |
出身地 | 熊本県 |
身長 | 170cm |
体重 | 60kg |
血液型 | A型 |
出身校 | 熊本国府高等学校 |
ゴルフ歴 | 8歳〜 |
プロ転向 | 2018年7月28日(90期生) |
得意クラブ | パター |
趣味 | 音楽・映画鑑賞 |
ツアー通算勝利 | 3勝 |
まとめ|しなりと強さを使い分ける知性派プレーヤー
大里桃子選手のクラブセッティングは、シャフトのしなり感と先端剛性を計算に入れた組み合わせで構築されています。
しなりすぎず、叩きすぎない、絶妙な「間」を生むギア戦略。
高い打点からのダウンブローを最大限に生かす工夫が随所に見られ、まさに長身プレーヤーならではのセッティングといえます。
今後のさらなる飛躍にも注目が集まる、大里桃子プロ。
ギア選びに悩むアマチュアゴルファーにとっても、学ぶところの多いセッティングといえるでしょう。