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エビアン選手権|女子ゴルフメジャーの歴史と日本人選手の挑戦

女子ゴルフ

フランスの美しいレマン湖を見下ろすエビアン・リゾートGCで開催される「アムンディ・エビアン選手権」は、女子ゴルフの世界において特別な存在感を放っています。

 

1994年の創設からメジャー昇格までの軌跡、そして日本人選手たちの偉業とこれからの展望をたっぷりとご紹介します。

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エビアン選手権の概要と歴史

エビアン選手権は1994年に「エビアン・マスターズ」としてスタートしました。

 

2000年からLPGAツアーの公式戦に組み込まれ、2013年には女子ゴルフ界で5つ目となるメジャー大会に昇格しました。

 

会場はスイス国境に近いフランスのリゾート地エビアン・レ・バンにあるエビアンリゾート・ゴルフクラブです。

絶景コースとして有名です。

エビアン選手権がメジャーに昇格した経緯

エビアン選手権(旧エビアン・マスターズ)がメジャー大会に昇格した背景は、欧州での女子ゴルフ人気の上昇だけではありません。

 

LPGAのグローバル化戦略として、欧州市場への本格的進出という明確な目的があったことも大きな理由でした。。

 

1994年に創設された本大会は、早くから欧州とアジアの有力選手が集う国際色豊かなイベントとして知られ、2000年にはLPGA公式戦に認定されます。

 

これを受けて、フランスの食品大手「ダノン」や、後に冠スポンサーとなる投資会社「アムンディ(Amundi)」が、欧州唯一のメジャー創出を視野に大会の格上げを推進しました。

 

とりわけ注目されたのが、メジャー昇格に向けたコース改修と大会体制の整備です。

 

エビアン・リゾートGCはLPGA基準に則ったグリーン改修やホール構成の見直しを行い、選手にとってもチャレンジングな設計に刷新されました。

 

また、賞金総額の増額、世界放送体制の強化、トップランカーへの招待強化など、あらゆる面で“メジャー基準”に最適化されたのです。

 

こうした流れを受け、2013年、LPGAツアーにおける5つ目のメジャー大会として正式に認定され、「The Evian Championship」として新たなスタートを切りました。

 

メジャー昇格後のエビアン選手権は、米国・アジア圏のトップ選手がこぞって参戦する国際的なビッグイベントへと発展します。

 

勝者には世界ランキング上位への大きな加点が与えられ、賞金・スポンサー契約・オリンピック選考にも直結する非常に重要な大会となっています。

とっておきのエピソード:古江彩佳の快挙

2024年大会で古江彩佳が見せた逆転劇は、エビアン選手権史に残る名シーンとなりました。

 

最終日、難コースにもかかわらず1イーグル6バーディで「65」を叩き出し、通算19アンダーで逆転優勝。

 

日本人女子ゴルファーとしては4人目のメジャータイトル獲得となりました。

過去の主な優勝者

  • 2024年:古江彩佳(日本)
  • 2023年:セリーヌ・ブティエ(フランス)
  • 2022年:ブルック・ヘンダーソン(カナダ)
  • 2021年:ミンジー・リー(オーストラリア)
  • 2019年:コ・ジンヨン(韓国)
  • 2009年:宮里藍(日本)※メジャー昇格前

エビアン選手権における日本人選手の活躍

エビアン選手権は、女子ゴルフ界において「日本人選手が最も結果を残しているメジャー大会の一つ」として知られています。

 

その活躍は単なる出場にとどまらず、優勝争い・優勝実績・大会の名シーンを彩る存在として際立っています。

2009年:宮里藍がアジア人初優勝

日本勢の活躍を語る上で欠かせないのが、2009年の宮里藍による優勝です。

 

当時はまだメジャー大会ではなかったものの、世界中の強豪を抑えた圧巻の勝利は、日本ゴルフ界にとって歴史的な瞬間でした。

 

欧州メディアも「東洋からの風」と絶賛。

彼女のプレーはエビアンの名を日本中に広める契機となりました。

2024年:古江彩佳が劇的な逆転でメジャー制覇

2024年には、古江彩佳が最終日に猛チャージをかけ、19アンダーで見事逆転優勝。

彼女のメジャー初制覇は、樋口久子・渋野日向子・笹生優花に続く“日本人女子4人目”の快挙でした。

最終日「65」というスコアは、エビアンの歴史でも語り継がれるものです。

近年の上位進出と複数名の安定出場

2020年代に入ってからは、日本勢が毎年複数名出場し、トップ10や上位争いに絡むことが常態化しています。

 

2023年大会では岩井明愛が初出場ながらトップ20入りし、西郷真央、西村優菜らも堂々たるプレーを披露しました。

エビアンで結果を出しやすい理由とは?

日本人選手の活躍には、エビアン・リゾートゴルフコースのコース特性も関係していると考えられます。

 

打ち下ろしや傾斜地の多い山岳リゾート型レイアウトは、日本国内のトーナメントコースにも似ていて、戦略性と正確なアイアンショットが試されます。

 

精密なコースマネジメントを得意とする日本人選手にとって“肌に合う”環境なのです。

今後の期待:次世代の台頭

山下美夢有、竹田麗央、岩井姉妹、馬場咲希ら若手も着実に世界へと羽ばたいていて、今後のエビアン選手権での日本人優勝者のさらなる誕生が現実味を帯びています。

 

また、国内女子ツアーでの成績が世界ランキングに直結することで、出場資格を得る若手が増え、チームジャパンの層が厚くなっているのも好材料です。

 

エビアン選手権は、単なる海外メジャーの一つではなく、「日本人が最もメジャータイトルを狙える大会」として、これからも大きな注目を集め続けることでしょう。

エビアン選手権2025年大会・出場資格を持つ日本人選手

2025年のエビアン選手権(7月10日~13日予定)には、以下の日本人選手がエントリーています。

史上最多の10人が出場予定です。

 

・古江彩佳:2024年大会優勝者として自動出場

・畑岡奈紗:世界ランキング上位

・笹生優花:メジャー大会優勝経験者

・渋野日向子:メジャー大会優勝経験者

・西郷真央:2025年シェブロン選手権優勝者

・山下美夢有:世界ランキング上位

・西村優菜:世界ランキング上位

・勝みなみ:世界ランキング上位

・吉田優利:世界ランキング上位

・竹田麗央:世界ランキング上位、

 

*他に小祝さくらが出場資格を持っていましたがエントリーせず、出場を見送ることが決まっています。

まとめ|エビアン選手権と日本人選手の未来

アムンディ・エビアン選手権は、その歴史と格式、そして美しいレマン湖畔の舞台において、女子ゴルフの“欧州メジャー”としての地位を確立しています。

 

2013年のメジャー昇格以降、世界中のトッププレーヤーが集い、激戦が繰り広げられてきました。

 

日本人選手にとっては、宮里藍から古江彩佳に至るまで、栄光の記憶が数多く刻まれた舞台であり、若手の活躍も含めて今後の展望が明るい大会です。

 

2025年大会には複数の有力日本人が出場予定であり、新たな快挙が生まれる可能性も十分にあります。

 

世界に挑む選手の視点から見ても、エビアン選手権は「最も勝てるメジャー」の一つ。

これからもファンの注目と期待を集め続ける大会であることは間違いありません。