ゴルフ場でプレーヤーをサポートするキャディには、大きく分けて「ハウスキャディ」「フリーキャディ」「派遣キャディ」の3つの働き方があります。
それぞれ三タイプのメリット、デメリットや年収の目安を比較し、自分に合った働き方を探るヒントをご紹介します。
ハウスキャディの特徴
ハウスキャディは、特定のゴルフ場に正社員または契約社員として所属し、常勤スタッフとしてプレーヤーをサポートするキャディです。
ハウスキャディの特徴:
*所属先のゴルフ場に精通していて、コースの攻略ポイントや風向きの傾向、グリーンのクセなどを熟知しているため、より的確なアドバイスが可能です。
また、常連プレーヤーとの信頼関係を築きやすく、プレーをスムーズに進行できます。
*勤務は基本的にシフト制で、週5日勤務やローテーション制が一般的。
繁忙期や週末は忙しくなる一方で、閑散期には休日も取りやすく、生活リズムを整えやすいのが特徴です。
*福利厚生がしっかりしたゴルフ場であれば、社会保険や交通費補助、制服貸与などの待遇があり、長期的なキャリア形成にも向いています。
年収の目安:約250万〜350万円(地域や勤続年数によって変動あり)
フリーキャディの特徴
フリーキャディは、個人事業主または業務委託として、複数のゴルフ場を掛け持ちしながら活動する働き方です。
特徴:
▶勤務する日数や場所を自分で選べるため、スケジュールの自由度が非常に高く、自分のペースで働けます。
子育てや副業との両立を希望する人にも適したスタイルです。
▶経験や接客スキルに優れた人気キャディになると、ゴルファーからの指名が入ることも多く、安定した高収入につながる可能性があります。
▶一方で、社会保険や年金などは自身で管理する必要があり、確定申告などの事務手続きにも対応しなければなりません。
年収の目安:約300万〜500万円(実働日数や指名数に大きく依存)
派遣キャディの特徴
派遣キャディは、派遣会社に登録し、依頼のあったゴルフ場に出向してキャディ業務を行うスタイルです。
特徴:
▲派遣先は毎回異なることも多く、地域や季節によってコースが変わるため、さまざまなゴルフ場での経験を積むことができます。
コースごとの特色を学びたい人には良い機会となります。
▲フルタイムで働くことも可能ですが、繁忙期の週末や祝日のみ働くスポット勤務など、ライフスタイルに合わせた働き方ができるのも魅力です。
▲ただし、勤務日数や勤務地は派遣会社の方針や案件状況に左右されるため、安定性に欠ける面もあります。
年収の目安:約200万〜300万円(勤務日数や地域によって変動)
それぞれの働き方を比較
項目 | ハウスキャディ | フリーキャディ | 派遣キャディ |
---|---|---|---|
雇用形態 | 正社員・契約社員 | 個人事業主・業務委託 | 派遣社員 |
働く場所 | 特定のゴルフ場 | 複数のゴルフ場 | 派遣先ゴルフ場 |
自由度 | やや低め | 高い | 中程度 |
安定性 | 高い | 低い | やや低い |
年収目安 | 約250〜350万円 | 約300〜500万円 | 約200〜300万円 |
キャディとは?その意味と役割
キャディ(caddie)とは、ゴルフにおいてプレーヤーに付き添い、クラブの受け渡し、コースの案内、距離の目測、風向きやグリーン上でのアドバイス、ボールの位置確認などを行うサポート役です。
単なる荷物持ちではなく、ゴルファーのパートナーとしてプレーの流れを支え、スコアや安全性にも大きく関わる存在です。
キャディの語源と起源
「キャディ(caddie)」という言葉の語源は、フランス語の「cadet(カデ)」にあります。
これは「下級士官」や「若い従者」といった意味を持ち、スコットランドにおいて軍人の末弟たちが貴族に付き従ったことから、その存在が「caddie」と呼ばれるようになりました。
ゴルフ発祥の地とされるスコットランドでは、16〜17世紀頃から貴族たちのゴルフプレーに従者が同行して道具を運んでいたことが記録に残っています。
これが現代のキャディの始まりとされ、19世紀以降、ゴルフが大衆化する中で職業として定着していきました。
現代におけるキャディの進化
現代のキャディは、単なるサポートにとどまらず、戦略的パートナーとしての役割を担っています。
特にプロゴルフの世界では、選手の信頼を得たキャディがプレー中の意思決定に深く関与し、勝敗を左右するケースも珍しくありません。
まとめ|自分に合った働き方を選ぼう
キャディの働き方には、安定を重視するハウスキャディ、自由度を求めるフリーキャディ、柔軟性のある派遣キャディと、それぞれに特徴があります。
ライフスタイルやキャリアの志向に応じて、自分に合った働き方を選ぶことで、より充実したゴルフライフサポートが可能になります。