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ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン2025|利府ゴルフ倶楽部と大会の魅力

女子ゴルフ

秋の気配が忍び寄る東北の丘陵地に、静かなる高揚が広がる――。

ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンは、そんな空気のなかで幕を開ける。

 

華やかさと緊張が入り混じり、誰もが一打一打に物語を託す。

気をてらった演出もなければ、派手な賑わいもない。

ただ、ここには確かな記憶を刻む場がある。

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ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンとは?

この大会には「何かが起きそう」な予感がある。

多くを語らずとも、その場の空気が選手たちを飲み込み、観る者の心を動かす。

 

公式戦でありながら、どこか地元の風景と溶け合ったような温もりもあり、日常と非日常が同居する舞台。

 

華やかなスタートよりも、終わり際にじんわりと残る余韻こそが、この大会の本質かもしれない。

ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンの歴史

ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンは、1973年、ミヤギテレビの開局3周年を記念して創設された。

 

当初は「松島国際女子オープン」の名でスタートし、会場や大会名称を変更しながらも、今日に至るまで東北の地に根ざし続けている。

 

1998年には、住友ゴム工業(ダンロップ)が特別協賛として加わり、現在の大会名称「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」が確立する。

 

これにより大会の安定性と全国的な注目度が一段と高まっていく。

2003年には、宮城県宮城郡利府町の「利府ゴルフ倶楽部」で開催。

以降は一貫して同コースでの開催が続いている。

 

利府ゴルフ倶楽部を開催地としたことで、大会はより成熟し発展。

女子ツアー終盤の風物詩とも呼ばれる存在となっている。

 

開催形式も変遷があり、1977年から1980年までは2日間競技だったが、それ以降は3日間大会として定着。テレビ中継体制やチャリティ活動も拡充され、地域密着型トーナメントとしての役割を果たしてきた。さらに2011年以降は、東日本大震災の復興支援活動を積極的に取り入れ、「東北の再生を象徴する大会」としての側面も担っているのだ。大会の名称は変われど、続けることそのものに意味がある。半世紀にわたり積み重ねた歴史は、選手たちの歩みとともに、東北の地に深く根を下ろしている。

ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン過去にあったエピソード

2003年。秋の空に澄んだ風が吹いていた。

東北高校3年生、宮里藍――。

 

彼女がこの大会を制したとき、誰もが時代が変わる音を聞いた。

プロではなかったため、優勝しても賞金は0円。

 

だが、それ以上のものを、彼女は手に入れたのだった。

のちに高校生プロとして歩み出すきっかけとなるその瞬間は、今でも語り草だ。

 

2006年、同じ宮里が再び頂点に立ったときは、3週連続優勝の締めくくり。

勝つことが使命になったかのような彼女の姿には、希望と重圧が同居していたのだろうか

 

2009年には地元・東北高校出身の有村智恵選手が勝利を収め、スタンドには万雷の拍手が響いた。

誰かが夢を追いかけ、誰かがそれを見届ける。

ここは、そんな交差点だ。

ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン大会概要

大会名称:第52回ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンゴルフトーナメント

開催期間:2025年9月26日(金)〜28日(日)

開催コース:利府ゴルフ倶楽部(宮城県宮城郡利府町森郷字内の目北3-25)

賞金総額:7,000万円

優勝賞金:1,260万円

出場人数:108名(予定)

決勝進出:第2ラウンド終了時点で50位タイまで(予定)

主催:株式会社宮城テレビ放送

特別協賛:住友ゴム工業株式会社(ダンロップ)

公認:一般社団法人日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)

ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン過去15回の優勝者

優勝者 開催コース
第51回 2024年 安田祐香 利府ゴルフ倶楽部
第50回 2023年 岩井明愛 利府ゴルフ倶楽部
第49回 2022年 山下美夢有 利府ゴルフ倶楽部
第48回 2021年 西村優菜 利府ゴルフ倶楽部
第47回 2019年 柏原明日架 利府ゴルフ倶楽部
第46回 2018年 大江香織 利府ゴルフ倶楽部
第45回 2017年 畑岡奈紗 利府ゴルフ倶楽部
第44回 2016年 李知姫 利府ゴルフ倶楽部
第43回 2015年 表純子 利府ゴルフ倶楽部
第42回 2014年 酒井美紀 利府ゴルフ倶楽部
第41回 2013年 イ・ナリ 利府ゴルフ倶楽部
第40回 2012年 森田理香子 利府ゴルフ倶楽部
第39回 2011年 フォン・シャンシャン 利府ゴルフ倶楽部
第38回 2010年 イム・ウナ 利府ゴルフ倶楽部
第37回 2009年 有村智恵 利府ゴルフ倶楽部

ミヤギテレビ杯ダンロップ女子開催コース:利府ゴルフ倶楽部とは?

松島丘陵の起伏と、東北特有の空気感が交わる地。

1992年に開場した利府ゴルフ倶楽部は、景色に沈まず、それでいて出しゃばらない。

 

整った美しさがあるわけではないが、立ち去ったあとにふと記憶のなかに残る。

そんなコースだ。

 

過剰な演出も、意図的な罠もない。

ただ、プレーヤーと向き合い、寄り添い、試し、問いかけてくる。

 

ここには、設計者の声が響いているわけではない。

代わりに、風と光と土の流れが静かに語りかけてくる。

 

そしてそれに気づいた者だけが、このコースの輪郭を正しく捉えることができるだろう。

コースの概要

・所在地:宮城県宮城郡利府町森郷字内の目北3-25

・ホール数:18ホール/パー72

・ヤーデージ:6,651ヤード(OUT 3,285Y/IN 3,266Y)

・コースレート(女子):73.3(JGA公式)

・設計:大成建設+西武建設(監修あり)

・公式サイト:https://www.pacificgolf.co.jp/rifu/

 

特別な仕掛けがあるわけではない。

だが、どのホールにも小さな意地がある。攻め急げば跳ね返され、慎重すぎれば置いていかれる。

 

とくにインコースは風の通り道になりやすく、静かな罠が待っている。

最後の18番は、静寂のなかで勝負が決まる。

まとめ

この大会に派手さは不要だ。

控えめな熱量と、余白を残した興奮こそが魅力だ。

戦いの舞台である利府ゴルフ倶楽部がそれを引き立ててくれる。

 

きらびやかさより、沁み入る記憶を残したい。

ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンは、そんなゴルフの本質をそっと差し出してくれる。