原英莉花プロは、ジャンボ尾崎氏の愛弟子として知られ、華やかなルックスとスタイル、そして豪快なスイングで多くのファンを魅了しています。
彼女のクラブセッティングは、見た目の美しさよりも「やさしさ」や「安定感」を重視した実戦的な構成が特徴です。
この記事では、原英莉花プロの最新セッティングについて詳しく解説します。
さらに、国内メジャー2勝と実績十分の彼女が、格下の下部ツアーに出場してまで、なぜアメリカツアーにこだわるのかについても解説します。
なお、プロはシーズン中でもクラブを変更する場合があります。
ご了解ください。
原英梨花選手のドライバー|暴れないシャフトで安定感を重視
・モデル:ミズノプロ モデルE
・ロフト:8.5度
・シャフト:三菱ケミカル テンセイCKプロオレンジ50(X)
原英莉花プロが使用するミズノプロ モデルEは、叩きにいってもブレにくい低スピン設計が特徴のドライバーヘッドです。
ロフト8.5度というロースピン仕様により、風に負けない力強い弾道を生み出すことができます。
組み合わせるシャフトはテンセイCKプロオレンジ50(X)。
このシャフトは手元がしなりにくく、先端の動きも抑えめで、スイング中に余計な動きが出にくいのが特長です。
原英梨花プロのように、切り返しで“しなり戻り”を嫌う選手にとって、このシャフトはタイミングが取りやすく、暴れずにフェースをスクエアに戻しやすい設計になっています。
また、50g台という軽量設計ながら、Xフレックスを選んでいることで、ヘッドスピードを落とさず、安定した叩き感をキープできます。
全体として、「飛ばし屋」でありながら方向性と打ち出しの再現性を重視した、非常に戦略的なドライバーセッティングと言えるでしょう。
原英梨花選手のフェアウェイウッド|ドライバーと同系シャフトで一貫性
・3W:ミズノST200TS(13度)
・5W:ミズノST200(15度)
・シャフト:テンセイCKプロオレンジ60(S)
テンセイシリーズで統一されたセッティングが、ドライバーからの流れを自然にしています。
飛距離と方向性のバランスが良く、安心感のある構成です。
ユーティリティ|高弾道で多様なライに対応
・4UT:キャロウェイ MAVRIK(20度)
・シャフト:オリジナルプロトタイプ
フェアウェイからでも高弾道を描けるユーティリティ。グリーンを積極的に狙っていけるクラブです。
アイアン(5I~PW)|飛距離とやさしさを両立
・モデル:ミズノ JPX921 HOTMETAL
・シャフト:ジャンボオリジナルシャフト
大きめのヘッドで安心感があり、球の上がりやすさと飛距離性能を兼ね備えています。
ショットのキレを引き出す設計が秀逸のアイアンです。
ウェッジ|操作性重視のプロトタイプ
・AW・SW:ミズノプロトタイプ
・シャフト:NSプロ モーダス3プロトタイプ(S)
繊細なアプローチに対応できるプロトタイプウェッジ。
グリーン周りでのコントロールを支える大切な存在です。
パター|安定感をもたらす削り出しモデル
・モデル:オデッセイ トゥーロン サンディエゴ
手に伝わるフィーリングと直進性のバランスに優れた削り出しパター。
安定したストロークで勝負所に強いクラブです。
原英莉花選手の現在と望まれる今後とは?
原英莉花プロは、2020年の日本女子オープンで国内メジャー初優勝を果たした実力派。
長身から繰り出すダイナミックなスイングと華やかな存在感で、日本女子ゴルフ界を代表するスター選手として注目されてきました。
そして今、彼女は新たなステージへと歩を進めています。
日本ツアーでの活動をいったん休止し、アメリカ女子ツアー(LPGA)への本格参戦を目指して、下部ツアー「エプソンツアー」に参戦中です。
そこでは連戦の過酷さ、言葉や環境の壁、芝の違い、戦略性の高さなど、未知の世界が彼女を待ち受けています。
しかし、その過酷さを自ら選択した彼女は、「本物志向の塊」と言えるでしょう。
スレンダーな原英梨花選手のどこにそれほどの闘魂が秘められているのか、思わず目を見開くほどの強い意志を感じずにはいられません。
技術だけでなく精神面でも「世界で戦えるゴルファー」として自らを鍛え直すために渡米した、原英梨花選手に心から拍手を贈り、応援したいと思います。
国内で得られる安定を手放し、あえて厳しい環境に身を置く姿勢には、本当に頭が下がります。
結果を急がすことなく、じっくりと過程を見守りたいフアンも多いことでしょう。
華やかな表舞台の裏で過酷な苦闘を選んだ原英莉花プロに、挑戦を貫く潔さと未来への大きな可能性を感じます。
彼女がアメリカツアーで成功した暁には、単なる個人の夢にとどまらず、今後の女子ゴルフ界に大きな刺激と希望をもたらすことになるでしょう。
まとめ
原英莉花プロのクラブセッティングは、彼女の持ち味であるパワフルなスイングに最適化された構成となっています。
見た目ではなく、実戦での再現性とやさしさに重点を置いた選択です。
ミズノのヘッドにテンセイシャフトの組み合わせは、経験に裏打ちされた確かな意図を感じます。
そして今、原英梨花プロは日本ツアーの安定した表舞台を離れ、舞台裏ともいえるアメリカの下部ツアーに挑戦しています。
慣れない環境の中で、自らのスイング技術や精神面に磨きをかけ、世界で通用する選手へと進化しようともがいているのです。
クラブセッティングの一つ一つにも、その強い意志と未来への準備が表れています。
挑戦に困難はつきものですが、それを恐れずに前進する姿が、多くのファンの共感と期待を集めています。
クラブへのこだわりは、即アメリカツアーへのこだわりでもあります。
どちらも、プロゴルファー原英梨花の本質を物語っているのではないでしょうか。