小樽のゴルフ場と言えば、何といっても『小樽カントリー倶楽部』です。
昭和3年(1928年)に開場し北海道で2番目の歴史を誇る旧コースと、昭和49年(1974年)に開場した新コースに別れています。
旧コースは当初3ホールで開業しますが、その年のうちに9ホールまで拡張され現在に至っています。
新コースはトーナメント用のChampion.Teeから7,467ヤード、コースレートは驚異の75.8 。
日本でもトップクラスの難易度を誇るチャンピオンコースです。
北海道で日本オープンゴルフ選手権が開催されたのは、1990年と1999年の二度だけ。
そのいずれもが、小樽カントリー俱楽部の新コースを舞台にした大会です。
このように小樽カントリー倶楽部はつねに北海道のゴルフ界をリードし、日本を代表するコースといえるのです。
「本州のゴルファが憧れる北海道のゴルフ場」では、いつでも上位にランクされます。
日本を代表する小樽カントリー倶楽部を紹介しましょう。
小樽カントリー倶楽部新コースはこんなゴルフ場だ!
戦前までは北海道髄一の商業都市と言われた小樽市。
旧コースは昭和3年に開場しますが、9ホールしかありません。
「一日も早く、18ホールが備わった本格的なゴルフ場を小樽に」が、小樽の著名人や市民ゴルファの悲願でした。
そんな願いが叶うのは1974年(昭和49年)6月になってから。
ようやく18ホールの小樽カントリー倶楽部新コースが完成したのです。
現在はChampion.Teeから打つと7,467ヤードの距離があり、コースレートは75.8。
日本でもトップクラスの難易度を誇る、堂々たるチャンピオンコースです。
クラブ選手権など公式競技に使用するバックティからでも6,946ヤードあります。
このティからでもコースレートは74.3。
並みの男子トーナメント開催コースをしのぐ難易度を誇ります。
かつて、JGAにコースレート査定を依頼したことのある、ゴルフ場の社長が言ってました。
「JGAとしては、北海道の小樽カントリー俱楽部と兵庫県廣野ゴルフ倶楽部、茨城県大洗ゴルフ倶楽部のコースレートを超えるのは、あまり歓迎したくないようだ」
ちなみに廣野ゴルフ倶楽部のコースレートは76.5で、大洗ゴルフ倶楽部は74.9です。
昭和60年代から平成初期にかけて、コースレートの高いゴルフ場が競うがごとく日本各地に造成されます。
中には知名度を上るためにコースレートにこだわり、邪道とも思える設計をしたコースもあるくらいです。
そのような状況を横目に見ていたJGA関係者にとって、伝統の廣野ゴルフ倶楽部、小樽カントリー俱楽部、大洗ゴルフ倶楽部は「難しいコース」という意味で特別な存在のようです。
コースメンテナンスも抜群なのが小樽カントリー俱楽部新コース。
いつでも世界的な大会を開催できる状態にあります。
札幌中心部から電車でも車でも30分ほどと、アクセスにも恵まれています。
所在する地名は小樽市『銭函』三丁目。
印象に残ります、この地名は。
これほどのコースですから、本州のゴルファ人気も上々。
夏にはツアー客がドッと押し寄せ、地元のビジターも簡単にはスタートが取れません。
ビジターがスタートを取れないのは、メンバー優先の運営方針にもよります。
メンバーシップがしっかり守られているのです。
海風が特徴の一つでもあります。
小樽カントリー俱楽部新コース最大のハザードは、海風という人もいるほどです。
潮を含んだ風は重く、風向きはコロコロ変わります。
ゴルファにとって実に難敵。
シーサイド特有の潮風が林を駆け巡ると、シングルプレーヤーでさえ、たちまち100叩きの憂き目を見ることになってしまうのです。
しかし、風の穏やかな日に放つショットは格別。
間近にそびえる、あるいは遠く連なる峰々に向かって豪快に打っていくのです。
各ホールは平坦で、フェアウエーは広々と開放感にあふれています。
北海道ならではの豪快なゴルフに、多くのゴルファが酔いしれるのです。
小樽カントリー倶楽部新コースで日本オープンゴルフ選手権2度開催!
冒頭にもあるように小樽カントリー俱楽部新コースでは、日本オープンゴルフ選手権が2度開催されています。
最初の開催は1990年です。
この大会は、ジャンボ尾崎との死闘を制した中島常幸が大逆転の通算7アンダーで優勝。
2度目の1999年大会では尾崎直道が優勝しています。
この大会の最終日は小雪が混じる大荒れの天候で、各選手は大きくスコアを落とします。
途中棄権する選手も続出。
結局、優勝スコアは10オーバーとなってしまいました。
日本オープンが開催されていた1990年代のころの小樽カントリー俱楽部は、風格のある古い杉林がまだ健在でした。
しかし、狂暴な台風に見舞われます。
たしか、2013年だったように記憶しています。
荒れ狂う暴風は1万本近い木をなぎ倒したのです。
名物の杉林は壊滅的な被害をこうむりました。
名門コースは復旧に全力を尽くします。
成長の速いポプラやドロ、柳、アカシアなどを植樹し、早期に林は回復したのです。
この復旧に大きな貢献を果たしたのが、北海道を代表する企業『ニトリ』の創業者である似鳥昭雄氏でした。
小樽カントリー俱楽部新コースが、いち早く大量の植樹に踏み切れたのは、似鳥氏から多額の寄付が寄せられたからです。
ニトリレディスゴルフトーナメントが2015年から小樽カントリー俱楽部で開催されることになったのは、この多大なる貢献とは無縁でありません。
しかし、そのニトリレディスゴルフトーナメントも小樽カントリー俱楽部開催は、2023年が最後。
2024年からは苫小牧市の桂ゴルフ倶楽部に舞台を移しました。
ちょっと寂しい気もしますが、だからと言って小樽カントリー俱楽部の格や評判が落ちることは決してありません。
小樽カントリー倶楽部新コースの料金とドレスコード
グリーンフィー | キャディフィ | 諸経費 | ゴルフ場利用税 | |
平日 | 22,000円 | 4,840円・4バック | 3,190円 | 1,200円 |
土日祝 | 28,600円 | 4,840円・4バック | 3,190円 | 1,200円 |
●食事抜きの概算が平日で31,230円、土日祝で37,830円です。
小樽カントリー俱楽部新コースのドレスコード
小樽カントリー倶楽部新コースでは、男女ともに来場時のジャケット着用が求められています。
退場時にもジャケットの着用となります。
ただし、7月1日~8月31日の間は任意です。
もしジャケットを忘れた場合は、玄関先で貸出ジャケットを用意しています。
それに着替えて入場してください。
ジーンズ、スエットパンツ、Tシャツ、タンクトップでの来場やプレーはできません。
コースへ行ってから慌てないよう、しっかりと準備してお出かけください。