戸塚カントリー倶楽部は、神奈川県横浜市旭区に位置する全国屈指の名門ゴルフ場です。
都心から約50分という好立地にありながら、静けさと格式を兼ね備えたこのクラブは、ビジネスエグゼクティブやゴルフ愛好家にとって憧れの存在です。
本記事では、設立の背景から東西コースの詳細、会員権相場までを徹底解説します。
戸塚カントリー倶楽部設立の背景とクラブの格式
戸塚カントリー倶楽部の創設は、1960年、三和銀行(現・三菱UFJ銀行)頭取の渡辺忠雄氏と、電通社長の吉田秀雄氏が中心となって始まりました。
いずれも旧制七高の同級生であり、当時の財界を代表する人物たちです。
彼らが構想したのは、東京と関西の経済人が交流できる場所として、格式と利便性を兼ね備えた本格的なゴルフクラブでした。
開場の地として選ばれたのは、東海道新幹線の開業(1964年)を見据えた横浜・戸塚の地。
霞ヶ関カンツリー倶楽部(埼玉県)では遠すぎるという声もあり、交通利便性に優れた新幹線沿線の候補地が模索された結果の選定でした。
1961年に「川上コース(現・東コース)」が開場し、翌年には「名瀬コース(現・西コース)」も完成。
丹下健三設計のクラブハウスには当時としては破格の3億5千万円超が投じられ、竹を割った形状をモチーフにした斬新な屋根の設計が注目を集めました。
創設当初から会員は企業経営者、役員など政財界の要人が中心であり、その傾向は現在も変わっていません。
入会にあたっては厳格な審査が課され、正会員1名以上の推薦、理事会による承認など、極めて高いハードルが設けられています。
戸塚カントリー倶楽部は、ゴルフの技術を競う場というよりも、価値観を共有する者どうしが集い、豊かな時間を楽しむための社交の場としての性格が色濃く表れたクラブです。
プレーはもちろん、クラブハウスでの会話や食事などにより、メンバー同士の信頼関係が構築されていくのです。
厳しい入会条件がそのままクラブの格式を支え、現在も神奈川県内で最上位のステータスを誇る存在として、その伝統を守り続けています。
36ホールの東西コース|設計者と特徴
東コース|戦略性を問うトリッキーな地形
東コース(全長6,794ヤード)は、間野貞吉による設計。
川上地区の起伏を活かしたテクニカルな構成で、距離は短めながら正確なショットとマネジメント力が要求されます。
2002年の電磁誘導カート導入や2007年の1グリーン化など、改修も継続的に行われています。
西コース|井上誠一の集大成とも言える設計
西コース(全長7,261ヤード)は名匠・井上誠一による設計。
2万本を超える松と桜に囲まれ、開放的で雄大な景観が広がります。
「日本プロゴルフマッチプレー選手権大会」や「キヤノンオープン」の舞台としても知られ、2019年からは「資生堂レディスオープン」の舞台となっています。
2025年は航空会社のJALが特別協賛として加わり、「資生堂JALレディスオープン」としてリニューアルされます。
特に名物ホールである14番ショートホールは、池越えとガードバンカーが絶妙に配され、3パットを誘う難易度の高いレイアウトです。
戸塚カントリー俱楽部のコース概要
・所在地:〒241-0834 神奈川県横浜市旭区大池町26
・電話:045-351-1241
・公式サイト
・ホール数:36(東18・西18)
・総距離:14,010ヤード(西7,261/東6,749)
・パー:144(西72・東72)
・コースレート:西73.0/東71.7
・プレースタイル:東=乗用カート、キャディ付き|西=歩行、キャディ付き
・練習施設:230ヤード22打席のドライビングレンジ、バンカー・アプローチ・パッティンググリーン完備
・休日:月曜・年末年始(12/31・1/1)
・アクセス:横浜新道「川上IC」または保土ヶ谷バイパス「南本町IC」から約3km(7分)
・クラブバス:相鉄線「二俣川駅」、JR「東戸塚駅」から運行(所要約10〜15分)
戸塚カントリー俱楽部会員権相場と入会費用(2025年5月現在)
会員種別 | 売希望 | 買希望 | 年会費 | 名義変更料 | 入会預託金 |
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正会員 | 2,500万円 | 2,000万円 | 198,000円 | 330万円 | 500万円 |
平日会員(土曜可) | 1,950万円 | 1,250万円 | 158,400円 | 165万円 | 400万円 |
入会には、理事会による厳正な審査が行われ、紹介者や経歴の確認など、書類の提出も求められます。
メンバー層の維持と品位あるクラブ運営のため、一般的なゴルフ場とは一線を画す入会制度が敷かれています。
なお、ゴルフ会員権は諸事情により変動します。
最新相場はコチラで確認できます。
まとめ
戸塚カントリー倶楽部は、格式と歴史、アクセスの良さ、そして二つの個性豊かなチャンピオンコースを有する、まさに「神奈川の最高峰」と称されるにふさわしいゴルフ場です。
西コースでは国際的なトーナメントが開催され、東コースでは地形を活かした緻密なラウンドが楽しめます。
会員制限も非常に厳しく、限られた人だけが味わえる特別なクラブ体験が、ここにはあります。