開場は1925年(大正14年)と、大阪府で最も古い歴史を誇るのが茨木カンツリー俱楽部です。
関西在住のゴルファなら、一度はラウンドしてみたいと願う憧れの名門です。
大阪府随一の名門ゴルフ場・茨木カンツリー俱楽部の入会条件及び必要な費用などを調べてみました。
また、『日本オープゴルフ選手権競技』が6回も開催されている、ゴルファ絶賛のコースレアウトなどについてもお伝えします。
大阪一の名門・茨木カンツリー俱楽部の入会条件と費用は?
茨木カンツリー俱楽部は大阪で最も古く、日本オープンが過去6回も開催されている名門中の名門コースです。
さて、この名門の会員になれるのは、どんな条件を満たした人なのか?
会員になるには、どれほどの費用が必要なのか?
大阪一の名門コースである、茨木カンツリー俱楽部の入会に関することについて調べてみました。
まずは、入会条件についてお伝えします。
茨木カンツリー俱楽部の入会条件に明文化されたものはない!
組織が社団法人で戦前に開場した多くのゴルフ場には、明文化された入会条件は存在しません。
茨木カンツリー俱楽部も、その一つです。
同じように日本を代表する名門コースでも、市場で会員権を売買できる株主制や預かり金制のゴルフ場は、目安となる入会条件や会員になるまでのスケジュールが公開されています。
例えば会員権が日本一高いことで有名な東京都の小金井カントリー倶楽部は、次のような条件及び入会までのスケジュールを公開しています。
【小金井CCの入会条件と入会までのスケジュール】
≪入会条件≫
会員2名の紹介状が必要
紹介者は次の条件を満たしていること
・在籍3年以上、且つ月1回来場される会員
・或いは在籍5年以上の会員
※紹介者となれるのは、1会員につき年2回までとする
・入会申込は株式取得前に行わなければならない。
・入会承認後6ヶ月以内に株式を取得すること。
≪入会が承認されるまでのスケジュール≫
1.事前審査委員会と紹介者2名が面談
2.掲示(1ヶ月)
3.理事2名以上と同伴プレー
4.最終役員面談として、理事長及び常務理事2名の計3名と申込者との面談を行う
5.理事会最終投票を行い全員一致の場合のみ入会が承認される。
6.「入会承認通知」を郵送
注:書類上の条件を満たしている申請者すべてが、入会できるわけではありません。
資料提供:日本ゴルフ同友会
【鷹之台CCの入会条件及び入会までのスケジュール】
・正会員2名の推薦人(5年以上在籍で認印可)
・推薦人は年間5回以上来場している会員である事
・推薦回数が年間3回以内であること
・入会申込者と同伴プレーをしたことがない場合は、事前に同伴プレーをし、推薦文中にはゴルフに対する姿勢を記入する必要があり
(同伴プレーするゴルフ場は、必ずしも同倶楽部である必要はない)
≪入会までのスケジュール≫
1.書類一式コースへ提出
2.入会申込者へ面接を実施(推薦保証人2名も同席)
3.入会者審査実施(クラブ内掲示3週間)
4.理事会承認
5.名義書換料入金
6.プレー可
注:書類上の条件を満たしている申請者すべてが、入会できるわけではありません。
資料提供:日本ゴルフ同友会
このような目安があれば自分は入会できるかどうか、ある程度の予想はつきます。
だが、茨木カンツリー俱楽部のような、歴史のある社団法人系ゴルフ場には、そのような明文化されたものは全く存在しません。
では、茨木カンツリー俱楽部の入会審査は、どのようなものか?
他の社団法人の例に似ていると思われるので、次のようなことが必須条件と思われます。
茨木カンツリー俱楽部の入会審査
まず、正会員二人の推薦が絶対条件です。
正会員を二人以上知らなければ、その時点で申請をあきらめなければなりません。
ただ、単純に二人そろえばよいという訳でもありません。
最低でも一人の推薦者とは、かなり密度の濃い付き合いが必要です。
推薦状に推薦理由を詳細に書く必要があるからです。
推薦者二人を確保出来たら次はゴルフ場の掲示板に、入会希望者の経歴書が顔写真入りで張り出されます。
掲示期間は2、3か月に及びます。
その間に現メンバーから一人でも反対者が出たらまず、あきらめなくてはなりません。
掲示期間中、会員から反対が出なかったら次は理事会の審査へ進みます。
この段階では、パーティ形式の面接審査が行われます。
人間としての見識や資質を観察されるのが、この場です。
これに合格したら、次は審査委員複数人との同伴プレーです。
同伴プレーで審査されるのは、マナーやエチケットは当然のことながら、ファストプレーでラウンドできるかどうか、しっかりと見られます。
名門コースはどこも、ハーフ2時間以内を基本としています。
これができなければ、入会は難しいでしょう。
何度も言いますが、会則や定款などによって明文化された審査基準はありません。
受け継がれている伝統的不文律によって選びます。
個人の収入や地位だけで決まるわけでもありません。
人柄や出身の家柄が重要視されます。
関西の名門は、特に出自や家柄を重視すると言われています。
旧貴族や士族に繋がる家系は歓迎されます。
また、伝統的な地場産業の後継者も好意的に迎えられるようです。
しかし、そのような場合いでも、人間性が問われる事には変わりありません。
職業的には現役スポーツ選手、芸能人などの入会はほぼ無理です。
叩き上げの一代で財を成した人や新進気鋭の実業家でも、家系に見るべきものがなければ難しいでしょう。
なかなか複雑な選考過程をたどりますが、名門の伝統を維持するには欠かせない不文律があるということです。
次には、入会に必要な費用について調べてみました。
大阪一の名門・茨木カンツリー俱楽部の入会に必要な費用は?
関西の名門コース茨木カンツリー俱楽部の入会費用に関する情報は実に乏しく、正直なところこれが実際の金額だと胸を張ることはできません。
いろいろ調べましたが入手できたのは、正会員になるために必要な金額は3,000万円くらいだろうという、かなり大雑把な伝聞だけです。
仮に3,000万円の情報が正しければ、関東の伝統的名門である霞ヶ関CCや東京GCの1,200万円に比べ少し高めです。
なお、霞も東京倶楽部も最初は800万円で平日会員として入会し、何年か後に正会員に昇格できたら400万円を追加することになっています。
もう一つの関西の雄・廣野ゴルフ倶楽部は、まず週日会員として入会し1,000万円、正会員に昇格したら800万円を追加します。
まあ、どちらにしても、このようなゴルフ場のメンバーになる方にとっては、全く痛くもかゆくもない金額でしょう。
日本オープン6回開催の茨木カンツリー俱楽部のコースレアウト!
過去6回の日本オープンを開催した実績を誇る茨木カンツリー俱楽部は、東コース18ホール、西コース18ホールの計36ホールで運営されています。
東コースはフラットで、それぞれが趣のある個性的なホールで構成されています。
深いバンカー、小さ目のグリーンが難易度を高め、プレーヤーは戦略を持って攻めなければなりません。
東の名物ホールは、18番パー4です。
ティインググラウンドに立ったプレーヤーへのプレッシャーは、半端ではありません。
オープン当初はパー5だったので距離が長く、右サイドには大きな駒ヶ池がフェアウェイに沿って広がり、右サイドには小さな池とバンカーが待ち構えています。
プレーヤの挑戦意慾をかき立てるホールです。
あなたも、是非トライしてみてください。
西コースは深い松林が整然と各ホールをセパレートしています。
プロのトーナメントが開催される、世界標準の本格的なチャンピオンコースです。
2023年の日本オープンも西コースで開催されました。
したがって、プレーヤーには極めて高い戦略が求められます。
名物ホールは、やはりトーナメントのフィッシングホールでもある18番パー5です。
左サイドに大きな池があって、グリーンのすぐ近くまでせり出しています。
アマチュアは、3打目を考えた2打目の置き所がカギになります。
フェアウェイ右サイドに並ぶ3本の木が、3打目に影響を与えない位置に打つのが理想です。
東・西コースどちらにも見られるのが、竹林と年輪を重ねた大樹。
全体的に大正、昭和の趣を色濃く残して歴史を感じさせ、風格に満ち満ちたコースです。