豪快で、そして思わず笑ってしまう角さんこと田中角栄元総理大臣。
彼は演説の天才でもありましたが、名門・小金井カントリー倶楽部に遺した伝説的エピソードの凄さをあなたは知っていますか?
人、カネ、権威のあるところにエピソードは尽きることなく、事件も起きる。
ゴルフ場と政治は話題の宝庫でもあります。
元ゴルフライターが10数回にわたり足を運んだ小金井カントリー倶楽部は、接客日本一の称号を戴き角さんがもっとも愛したゴルフ場です。
そのコースで実際にあった『角さん』の尋常ならざるエピソードの凄さや理事会の内紛など、とっておきの話をお届けします。
田中角栄が小金井カントリー俱楽部に残した伝説と仰天エピソード!
角さんはホームコース小金井CCでの、金の使い方が尋常ではなかった。
コースで働いている人に会うと、それらすべての人に一万円札を配るのだから凄い。
キャディさんは当然のこと、コースの各ホールで樹木や芝の手入れをしている人、売店の人、ロッカールームでカギを管理する人、風呂場の脱衣所をかたずける人、食堂で働くウェートレスさんから厨房の人々までである。
これでは角栄を嫌いになる人はいない。
昭和の”天才”はまた、名門ゴルフ倶楽部小金井カントリー倶楽部きっての”伝説的名物男”でもあった。
角さんと生前親交があり、小金井CCで一緒にラウンドしたこともある知人が、
「あれじゃ、いくらお金があっても足りないよ」
ため息交じりの言葉から複雑な思いが感じ取れた。
角さんは普段からせっかちで有名でしたが、ゴルフのプレーでもそのせっかちぶりはいかんなく発揮されたようだ。
田中角栄と親交が厚く、同じ小金井CCのメンバーだった政治評論家の藤原弘達が、ある講演で述べていたことが印象深い。
藤原弘達の弁によると角さんの行動は次のようだった。
田中角栄が名門・小金井カントリー俱楽部のメンバーとなったのは、日本の総理大臣就任した直後であった。
公務の合間を縫ってプレーに行くときはほぼ平日で、事前に必ず支配人に予約の連絡が入る。
支配人は当日、小金井CCのイン、アウトどちらか9ホールをすべて空けて、角さんのラウンドに備えるのだった。
せっかちな角さんは3人で回ることが多く、1mのパットでもOK、オッケーと言いながらさっさと次のホールへ急ぎ足で行ってしまうのだそうな。
スコアは一切つけず、ティーショットは常に自分が最初に打っていた。
深いラフや林に入ったボールを確認に行ったキャディさんが1分も探そうものなら、
「ロスト、ロスト」
と言って次のボールを用意させる。
こんな調子だから6分間隔なんてとんでもない、2,3ホール空けてもすぐに前の組に追いつてしまうのだから、名門コースを9ホール空けたのだった。
藤原弘達曰く
「まあ、あの急ぎ足は健康にはいいな。
ある意味、最強のゴルファーだよ、ワッハハハ・・・・・・」
超一流の人間ほど何でもやるときは一生懸命にやる。
角さんもレッスン書を読み漁ったり、東京・赤坂の練習場でかなり打ち込んでいたのだと言う。
ともかくせっかちでプレーが早い角さんだから、朝早いスタートだと午前中に軽く1ラウンド回ってしまうのであった。
時間があるときは当然のように小金井カントリー倶楽部を2ラウンド回っていた。ある。
「あんなタフな男は見たことがない」
と感心しながら藤原弘達は著書で角さんのこんな話も紹介している。
「小金井で2ラウンドやって、赤坂か神楽坂あたりで一杯ひっかけ、夜1ランウドやると丁度いい。
ぐっすり眠れるんだよ」
一日で3ラウンドは確かにタフです。
田中角栄は演説の名人!若い頃の小泉純一郎は実に小さい男だった!
角さんこと田中角栄は演説の天才でした。
演説によって人を引き付ける力は、他の追随を許さないものがありましたね。
それに比べて、若い頃の小泉純一郎は実に小物。
ビルの新築パーティでは田中派の悪口ばかり。
その話はあとで詳しく触れます。
まずは角栄の演説のどこが優れていたのかを見ていきましょう。
パーティー会場のステージへ上り、
「私が田中角栄です」
というだけで万雷の拍手が起きるから、もう誰もかなわない。
そして、必ず聴衆から声が飛びます。
「よっ!」「待ってました」などですね。
まるで時代劇の芝居小屋を彷彿させるような雰囲気を一瞬のうちに創り出してしまうのですから、これはもう、本当にすごいものがありましたよ。
雰囲気だけではありません。
話す内容も実に巧みに計算しつくされているのです。
例えばC議員の大臣就任パーティーだったとします。
まず、C議員にお祝いの言葉を述べ、本人を褒めたたえることを忘れません。
そして、そのあとに角栄演説の神髄があります。
日本の経済状況や置かれている国際情勢について実にわかりやすく、簡潔に説明します。
次は、必ずC議員の地元の事情に触れます。
「彼の地元はA工業やB産業の工場があって製造業が盛んです。もう少し輸出を増やせる、もっと地元の経済は活性化する。地元のためにそれができるのはC議員しかいません」
このように述べて後、議員の奥さんが出席していると必ず奥さんのことをほめることも忘れません。
そして、もう一度議員本人の話に戻り、今後の活躍に期待する言葉を述べるのです。
最後に今後の日本はどうあるべきかを訴えて、演説を終える。
この種のパーティーは時間が限られているうえ、ゲストが多いので角さんといえども演説の持ち時間は精々5分程度。
その短い制限時間内にこれだけの内容をしっかりとまとめて盛り込み、さらにいろんな人への気遣いも忘れない。
これは天才以外の何者でもありません。
独特のダミ声ではありますが、語尾がしっかりしていて話し方がとても力強く、間の取り方がまた抜群でした。
聴衆が聞きほれてしまうのは当たり前です。
田中角栄の演説が如何に傑出しているかはパーティーに呼ばれた他のゲストたちと比べて見ればよく分ります。
さて、場所は違うが角さんの演説と比較して「なんだ、この男は」と思わずにはいられなかった若手議員がいました。
まだ40代半ばだった小泉純一郎です。
あるゴルフ関係企業の本社ビル新築パーティーでのことでした。
当時の福田派若手有望議員だと紹介されて彼は挨拶に立ちました。
話す内容は同じことの繰り返しで実につまらない。
「我が派はクリーンです。他派閥の金権政治とは違います」
このようなことを何度も繰り返すだけで、新築されたビルのお祝いを述べることもなければ、社長や会社を讃えることも一切なしですから、口あんぐりです。
パーティー会場のあちらこちらから失笑が漏れていました。
角栄が愛した小金井カントリー倶楽部はキャディ日本一!
ゴルフの名門、小金井カントリー倶楽部には何と言っても『歩きのプレー』へのこだわりがある。
大衆コースはもちろん、他のゴルフ 名門コースでも次々と電動カートが取り入れられるご時世にあって、歩くプレースタイルを変える気はない。
このスタイルを貫くには、良質なキャディさんは欠かすことのできない存在だ。
そして、小金井カントリー倶楽部にはもうひとつ『接客日本一』へのこだわりがある。
小金井CCはかなり以前から、接客サービスには定評があった。
筆者は何度もプレーしたがゲストに対するフロントの対応はまるで一流ホテル並みであり、レストランの接客も実に明るくソフトでありながら、テキパキとして素晴らしいと思っていました。
浴場やロッカールームで働く人たちも同様に言葉も丁寧であったから、さすが田中角栄が愛したゴルフの名門コースだけあって、社員教育は徹底されているのでしょう。
小金井カントリー倶楽部のキャディさんはこれはもう文句なしである。
礼儀正しく、誠実でメンバーとゲストの分け隔ては全く感じさせません。
ホールごとの特徴を良くつかんでいるから、グリーンまでの残りの距離やグリーン上のライン読みも安心して任せられるのです。
お世辞抜きにして、小金井カントリー倶楽部のキャディさんは優秀です。
ところで、あなたはご存知でしょうか、毎年10月18日は『キャディーの日』であることを。
小金井カントリー倶楽部が2018年日本記念日協会に申請して、公認されたのだ。
これはゴルフ業界にとって第1回日本オープンが行われた5月28日の『ゴルフ記念日』に次いで、2番目の記念日になるそうです。
日本一とも言うべき小金井カントリー倶楽部のキャディさんを引き連れて、角さんも名門コースを幾度となくラウンドしたのであった。
2017年、GDOとゴルフ専門雑誌である週刊ゴルフダイジェストの共同調査によって、この接客サービス部門で小金井カントリー倶楽部は日本一に輝いたのです。
不思議なものだ、以前から評判であってもこのように数字で具体的に証明され、活字になるとがぜん周囲の注目度が増し、当事者には改めて自負が生まれるのですから。
小金井カントリー俱楽部は次のような趣旨を述べている。
倶楽部の接客サービスの中で、最も長くゴルファーと接するのがキャディーさんです。
優秀なキャディさんあってこその『接客サービス日本一』であるとの感謝を表すために『キャディーの日』登録を申請したのである。 |
さて、角さんであるが後述する超名門コース、あの軽井沢ゴルフ倶楽部でも爆笑エピソードを残しているから、やはり憎めない男である。
孫正義氏を拒絶した小金井CCで、新たに勃発した内紛とは?
<道の両サイドが小金井カントリー倶楽部>
どうやら最近、小金井カントリー倶楽部でメンバー間の争いが起き、理事会を巻き込んだ内紛にまで発展しているようです。
詳しい情報は入手していませんので、週刊新潮の電子版を引用します。
その前に小金井カントリー倶楽部の入会条件を見ておきましょう。
《小金井カントリー倶楽部、入会条件》
女性入会:不可 外国籍入会:不可
・日本国籍を持つ35歳以上の男子であること
・株式の取得 小金井ゴルフ株式会社の株主であること
但し、入会申込は株式取得前でも行うことができる。株式取得前に入会申込をする場合は、入会承認後6ヶ月以内に株式を取得すること。
・紹介者の資格
紹介者は2名必要である。いずれも正会員として在籍3年以上且つ平均月1回以上来場される会員、あるいは在籍5年以上の正会員に限る。
・他クラブ在籍 原則として他クラブに在籍していること
クラブ在籍証明書とハンディキャップ証明書を提出すること。
赤色のマーカーをつけた紹介者を保証人に変更するべきだと思いますね。
今や日本の産業界は年功序列が大きく崩れつつあります。
それは取りも直さず、長幼の序にも少なからず影響を与えるということでもあります。
つまり、社会全体に先輩後輩の意識が、急速に薄れつつあるということです。
若年者から活発な意見が出ることは望ましいことであり、決して否定はしませんが、同時に古い体質のクラブ運営には齟齬を生じさせる懸念もあります。
ネットなどを見ていると若手成功者の中には、若さと勢いに任せて傍若無人に振舞う者が少なからず散見できます。
現代の起業家には、組織の規則や不文律に縛られるのを嫌がる人が多いのも特徴でしょう。
だが、名声や権威は欲しい。
それを矛盾と考えない人もいるのが現代社会。
そのような人たちが直ちに小金井カントリー俱楽部へ入会申請するかどうかは別として、古き良き伝統を守りたければ、予防策は必要でしょう。
穏やかな表情で倶楽部の面接に現れ、会員になるとある日、突然豹変する人もいます。
名門を好まない人もいるようですが、私は憧れの存在は必要だというのが持論。
一部メンバーの暴走を防ぐには、入会時の良識ある紹介者を保証人として、一定期間責任を持ってもらうシステムが不可欠だと思います。
職業や年収では見分けがつかない事、人が増えている昨今。
昔は『金持ち喧嘩せず』と言われましたが、今はそうも言っていられません。
そもそも、プレー中に樹木の伐採を巡ってメンバー同士が口論というのもよく理解できませんし、一度の打ち込みで退会勧告というのも重すぎる罰則ですね。
これは突発的な事件ではなく、以前からの対立や憎悪が招いた事態とも取れます。
孫正義氏を入会審査で落としておいて、プレー中に違う組で回るメンバーが言い争う。
ちょっと、迷走気味ですね、名門・小金井カントリー倶楽部さん。
いずれにしても、詳しい情報が入り次第詳報したいと思います。
では、新潮の記事をどうぞ。
ゴルフジャーナリストの児島宏氏によれば、
「小金井カントリー倶楽部は都心から近い立地にあり、政財界や芸能界の関係者に好まれています。コース設計も素晴らしく、とりわけバンカーや池の配置が絶妙。ゴルフ好きの間では“小金井の会員”というだけでステータスです」
実際、バブル期には会員権の相場が4億円とまで囁かれた。それほどの名門クラブを舞台に“内紛騒動”が持ち上がっているのだ。
会員のひとりが言う。
「事の発端は昨年10月上旬。クラブのロッカールームに、ある会員に対する退会勧告の通達が貼り出されたんです。ラウンド中に前組のメンバーとコース内の樹木の伐採を巡って言い争いになって、その後に“打ち込み”をしてしまったらしい」
ゴルフを嗜まない方に解説すると、打ち込みとは、前を行く組との距離が十分に離れていない状態で、ショットを打ってしまう行為を指す。
「打ち込みがいけないというのは、ゴルフのエチケットでいえばイロハの“イ”です。相手にボールが当たれば危険だし、プレーの妨げにもなる。ホールの長短にもよりますが、前組がホールアウトするか、少なくともグリーンに上ってからでないと、後のプレーヤーはショットを打つべきではありません」(児島氏)
打ち込みが事実なら、厳しい処分も理解できなくはない。だが、この一件は思わぬ展開を見せるのだった。
倶楽部を告訴
先の会員が続ける。
「クラブの理事会は、この会員に“退会勧告”という重い決議を下しました。しかし、まもなくこの会員が決議の“無効確認”を求め、クラブを相手取って裁判を起こした。さらに、この件に関する調査委員会まで立ち上がっています。
その報告書によれば、前組のプレーヤーが〈「意図的に打ち込んだのではないか」と疑念を抱いてもおかしくない状況であったと考えられる〉としながらも、処分は妥当でないと指摘。“打ち込まれた側”の会員が理事として決議に参加した点などが、〈会則に違反する〉と断じました」
この調査報告書が出回るや、有志のメンバーが、決議に賛成した理事8人に対して辞任を求める事態に。
提訴した会員の弁護士は、
「前組の方と議論になったのは事実ですが、そもそも打ち込みはしていないと主張しています」
と、理事会の決議に真っ向から異を唱える。
自身も辞任を求められた村越政雄理事長は、
「係争中の案件なのでいまは一切話せません」
いまだ真相は藪の中だが、紳士の社交場らしからぬ内紛騒動は当分、収まりそうにない。
「週刊新潮」2021年3月4日号 掲載
出典:週刊新潮電子版
プレー中に樹木の伐採を巡ってメンバー同士が口論というのもよく理解できませんし、一度の打ち込みで退会勧告というのも重すぎる罰則ですね。
これは突発的な事件ではなく、以前からの対立構造が招いた事態とも取れます。
いずれにしても、詳しい情報が入り次第詳報したいと思います。
田中角栄が愛した名門・小金井カントリー俱楽部で勃発した内紛とは?
あの角さんも愛し、平成元年秋から翌2年2月頃にかけて正会員権の相場が、驚異の4億円をつけた小金井カントリー倶楽部。
現在は4000万円から4500万円のようですが、依然として日本一高い会員権価格であることには変わりありません。
小金井の名を冠していますが実際の所在地は東京都小平市であるこの名門コースが、内紛によって俄かに世間の注目を浴びることになったのは、2015年春のことでした。
中央線東小金井駅からは約3Kmで、、西武新宿線花小金井駅下車なら約1.4Kmと徒歩圏内であり、タクシーに乗ると目と鼻の先。
中央自動車道調布ICからは約15分と恵まれた立地にあるこの名門コースが、メンバーである医師グループの指摘により、その杜撰な経営実態が浮き彫りになったのである。
当時の理事長が数千万円もの機材購入を独断で決めたことや、特定の会員にゴルフ場利用に関して特別な便宜を図ったことが利益供与にあたると会員から追及されたのです。
理事長の2つの疑惑だけにとどまらず、一部の理事による公私混同ぶりも目に余ったようで、匿名の怪文書まで飛び交う平成史上まれに見る騒ぎとなった。
女性のプレーが禁止されている日曜日に自分の妻を同伴して夫婦でプレーするというトンデモナイ規約違反をしたり、知人であるレッスンプロをゴルフ場に常駐させレッスンのアルバイトをさせるなど、訳の分からない大胆不敵な御仁まで現れる始末である。
極めつきはカントリー倶楽部の命とも言うべき芝生の管理を、付き合いのあった関西の造園業者に委託した理事であろう。
ホールの芝はフェアウエのいたるところで剥げ、ラフの雑草は伸び放題となり、このフラットな林間の小金井CCが一時は河川敷かと見紛うくらい酷い状態だったというから何をか況やである。
耳を疑いたくなる話だが、この造園業者と契約担当理事との間に裏金の存在が噂されたのである。
あの、小金井カントリー倶楽部の理事がである。
フェアウエは荒れ放題なのに造園業者には、毎月1500万円が支払われていたようである。
そこから担当理事に相当額がキックバックされたのでは、との噂が立ったのであった。
そもそも、東京都のど真ん中にある名門コースのメンティナンスが、なぜ遠方にある関西の造園業者なのか?
芝生は生き物である。
四季を通じて、毎日手入れが欠かせない。
どのように管理していたのかはわからないが、霞ヶ関カンツリー倶楽部のやり方を見習うべきであろう。
倶楽部が自前で育てた20数人の職人さんたちが愛情を込めて、36ホールの芝生や1万本に及ぶ樹木を管理する、それが霞ヶ関カンツリー倶楽部の施設管理部門である。
毎月、1500万円もの支払いを受けながら芝を適切に管理できなかった業者は、造園業を名乗る資格のないインチキ者であったと思われる。
まじめな造園業の人たちから見たら、噴飯ものとしか言いようがない無様さである。
しかも、名義変更料の1500万円を加えると現在でも正会員として入会するには、6000万円もかかるリッチな社交場としてあまりにも有名な小金井カントリー倶楽部。
その名が海外にまで知れ渡る名門カントリー倶楽部の理事が、関係業者から賄賂を受け取っていたとの噂さが立つなんて。
なんだか、情けないというか、人間のサガを感じずにはいられません。
しかし、名門コースと言えども所詮、人間の集まり。
少ないとは言っても350人前後のメンバーがいるのだから、ややっこしい人間が何人か紛れ込んでいても不思議はない。
このように一部理事のご乱心やご乱行によって、小金井CCは2億円を超える累積赤字を抱えたといわれる。
この赤字を埋めるためもあって同CCは現在年会費が324,000万円(税込・以下同じ)であり、名義変更料も超高額になったのである。
年会費は関東地区のゴルフの名門コース、武蔵GC(埼玉)162,000円、戸塚CC(神奈川)108,000円、相模原GC(神奈川)129,600円、鷹の台CC(千葉)194,000円、大利根GC(茨城)64,800円などと比較してもこれは高い。
ちなみに東京オリンピックの競技会場となる、霞ヶ関カンツリー倶楽部は162,000円で最近会員権相場が上昇傾向にある、人気の厚木国際CC(神奈川)は54,000円となっている。
東京には多摩丘陵の稲城市や八王子など新宿から電車利用が便利な、京王線や小田急線沿線にゴルフの名門コースと呼ばれるところがいくつかある。 参考までに年会費は桜が丘CCが54,000円、東京よみうりCCが75,600円である。 |
疑惑を追及するため15年3月半ばに開かれた小金井CCの臨時株主総会は、理事長らによる説明や弁明に納得する者は少なく、6時間を超えても決着しなかったというのだから、その紛糾ぶりが分かろうというものです。
この後3月31日には理事長以下疑惑の理事が辞任し、6月の株主総会で新理事15名が選出され理事長代行に就任したのが草刈隆郎氏だ。
かつて日本郵船会長、相談役を勤め経団連副会長を歴任した、知る人ぞ知る財界重鎮の1人でる。
「こんなにゴダゴダ混乱している時期に理事長という中心的な立場になる人なんて、いなくてあたりまえですよ。
あえてトップを引き受ける方がおかしいんですよ」
取材に対して、小金井カントリー倶楽部の理事長代行となった草刈氏はこう話していました。
さらに彼は続けるのであった。
「私ももう年だし、面倒くさい、正直なところ。
いい加減にしてくれという気持ちもありますが、しかしこのままじゃダメだ、正常化しなければいけない。
新理事長が決まるまでの間、私が代行すると言うことですよ」
当時、草刈氏は75歳であった。
2019年2月現在この名門、小金井カントリー倶楽部の理事長は草刈隆郎氏である。
理事長代行として手腕を発揮し、ほどなく正式な理事長に就任した草刈氏は、3年ほどの歳月をかけて名門にようやく落ち着きを取り戻させたのである。
内紛によって揺れに揺れた、小金井カントリー倶楽部であるが、そのサービス日本一のが座は揺るがないのであった。
角さん軽井沢カントリー倶楽部でのエピソードはこちらから↓
ゴルフと田中角栄・青木功をキャディ扱いした?角さん
田中角栄は演説がうまかったとよく聞くが、上手い下手を超えて天才だったと思う。
ロッキード事件が世を騒がせ、総理を辞任して刑事被告人となっても田中角栄の人気は絶大であった。
特に自民党の政治家が開催するパーティでの挨拶依頼は引きも切らず、よほどのことがない限り断ることもなかったようだ。
ほどんとのパーティで角さんは自分の挨拶の時間に合わせて会場入りする。
次は元首相田中角栄の挨拶だと司会者が告げると、6,7人ものSPや秘書に囲まれて角さんが入場してくる。
背丈はあまり大きくないから壇上に上がるまで本人の姿は、警護の者たちの隙間から垣間見る程度だった。
あの独特のだみ声で、
「ただ今、紹介にあずかりました田中角栄です」
あるいは、
「私が田中角栄です」
とやっただけで、会場はどっと沸く。
そして、その後必ず一呼吸置くのだったが、この間の取り方が絶妙で聴衆は固唾を呑んで次の言葉を待つのだった。
パーティ主催者である議員本人の選挙区、出身地に触れ、業績を称え議員の横に並んでいるご婦人のことも必ず褒める。
そのあとは貿易問題や景気の動向を分析し、議員の選挙区並びに県の発展にはこれが必要だと言い及び、最後にもう一度議員本人に触れて演説は終わる。
パーティーの挨拶など高々5分程度であるが、その中に計算されつくした言葉を見事にまとめるのだった。
ロッキードのロの字も出ない、挨拶と言うよりは演説と呼ぶ方がふさわしかった。
パーティーには他の政治家もたくさん来ていて、何人もの議員が挨拶するからあれこれ比較出来て、角さんの演説が群を抜いていることが良くわかるのだった。
知己を得ていた自民党の参議院議員の藤田正明氏など、
「・・・・・・・自民党参議院の幹事長をしております。
参院の幹事長?
そんなのあるわけないだろう、と思われるでしょうが本人が言っているのですから、間違いございません」
新設されたばかりの自民党参議院幹事長に就任したことを冗談交じりにアピールしたかったのだが、だれも笑ってくれない。
これなどに比べたら、実に角さんの演説は聴衆の心を掴むことに長けていたのです。
藤田正明さんは参議院議員でありながら、フジタ工業(現フジタ)の副社長を務め、トウショウボーイやスイープトウショウが生まれた藤正牧場のオーナーでもあった、かなり優秀な方でした。
晩年は三権の長である参議院議長まで上り詰めたのですが、演説においては角さんの足元にも及びませんでした、残念ながら。😢
しかし、それにしても北海道の東静内(現・新ひだか町)にあった、あの藤正牧場が後継者がいないと言う理由で、2年ほど前に閉鎖されてしまったのはとても寂しい。
さて本題の角さんと青木功プロの話だ。
青木功氏といえば誰もが認めるゴルフ界のレジェンドですが、プロ生活50周年を記念して著書『勝負論』を刊行した。
その中に田中角栄のキャディを務めた話があり、そのいきさつがとても愉快なので紹介しましょう。
プロになって10勝ほど挙げた頃、青木氏に所属先の社主だった小佐野賢治氏から電話が入った。
この小佐野賢治氏は田中角栄が刎頚之友、と表現した存在だった。
「明日、暇なら箱根に来ないか。
角さんと一緒にゴルフをやるから」
ところがである、翌朝箱根CCに行くとすでにメンバー4人が揃っていたため、青木氏が入る余地はなかった。
4人の中には田中角栄もいた。
そこで、青木氏は自分から申し出た。
「田中さんのキャディをやらせてもらいます」
青木氏は角さんがレッスン書を読み漁ったり、東京・赤坂の練習場でかなり打ち込んでいると聞いていた。
スコアよりも1日2、3ラウンドくらい回ることに重点を置いているとも聞いていて、当時角さんのスコアはせいぜい90から110の間を行ったり来たりだったことも把握していた。
青木氏は最初の数ホール、何も言わずに角さんのプレーを観察した。
アマチュアだから、ある程度のショットのバラつきは仕方ないのだが、コースマネジメントというか、攻め方があまりにも無頓着くで勿体無いと感じるゴルフだった。
「先生、ここは5番なんかで打っちゃだめです。
8番で右のバンカーの手前を狙って下さい」
また、
「ここからだったら転がすべきです、その方がアプローチはうまくいきます」
という具合にアドバイスしたら、その後はそれなりに上手くいったのだと言う。
喜びながら角さんは、あの独特のだみ声で
「君はどうやら、ゴルフが上手そうだな」
きっと青木氏を研修生か何かだと思いこんでいたのだろう。
可笑しくてしょうがない青木氏だったのだが、しばらくすると、
「今日は黙って君が選んだクラブを使うから、俺に90を切らせてくれよ」
「ハイ、いいですよ。
そのかわり、ホントに私の言う通りに打って下さいよ」
「おお、打つとも、その代り80台だぞ」
そこからは角さんの全てのショットで青木氏がクラブを選び、パットのラインも読んだ甲斐あって、結果的に前半を42だったか43という角さんのベストスコアで回ったのだと言う。
無邪気にはしゃぐ角さんに、
「先生、前半だけ良かったからって喜ぶのは早過ぎです。
今日は絶対に90を切ってもらいますから」
とハッパをかけた。
「ヨッシャ!」
総理大臣まで昇り詰めた人物がどこの誰だか分からない男のアドバイス従って、真剣に懸命にプレーしたのだった。
「この真剣さ、何とか90を切らせたい」
青木氏も思わず、心の中でそうつぶやいたのだと言う。
後半9ホールはスコアを意識し過ぎたあまり苦戦したが、何とかトータル88でホールアウトした。
「ありがとう、ありがとう。
君のお陰で遂に90が切れたよ」
と喜色満面の大喜びだった。
青木氏も自分のことのように嬉しくなって満足感に浸っていると、角さんが小佐野氏に言った。
「賢ちゃん、この男、なかなかゴルフが上手いぞ。
見込みがあるから面倒みてやりなよ。
わしがプロになることを保証するよ」
それを聞いた皆が笑い転げていると、
「おい、青木よ。
お前は今、ツアーで何勝ぐらいしてるんだっけ?」
笑顔で小佐野さんが青木氏に聞いてきた。
「えーっと、10勝はしていまけど」
すると角さんは、
「ん、ん……? そうか、そうか、なんだそうだったのか。
どうりで上手いはずだな、ワッハッハ」
と、クラブハウスへ引き上げて行ったのだった。
青木氏は角さんについて
「何とも温かみのある無邪気な方だったですねえ」
「自然体でコミュニケーションを取ると、地位や名誉なんて関係なくなるものなんだね」
と本書で語っている。
如何にも角さんらしいエピソードであるが、青木氏の対応もまた素晴らしかった。
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