現在、日本女子ゴルフツアーでは四つの若手世代が注目を浴び、しのぎを削っています。
最も人数が多く注目度が高いのは、渋野日向子選手や小祝さくら選手らで有名な黄金世代ですね。
この世代は1998年4月から1999年3月までに生まれた選手を指します。
人数も勝利数も他を圧倒的しています。
2000年4月~2001年3月生まれの選手はプラチナ世代。
西村優菜選手、吉田優利選手、安田祐香選手らがこの世代。
2001年4月~2002年3月生まれが新世紀世代。
笹生優花選手、山下美夢選手、西郷真央選手らがこの世代です。
東京オリンピックで銀メダルに輝いた稲見萌寧選手に代表されるのが、1999年4月から2000年3月までに生まれた選手の『はざま世代』。
黄金世代とプラチナ世代に挟まれ注目度が低かったので『はざま世代』になった。
この記事では『はざま世代』の選手について特集します。
はざま世代のプロは稲見萌寧選手と菅沼奈々選手、石井理緒(りお)選手、鶴岡果恋(かれん)選手、吉本ここね選手などがいます。
黄金世代については、下記で詳しく特集しています。
女子ゴルフ『はざま世代』の稲見萌寧選手とはどんな人?
ご存じ、東京オリンピックで銀メダルに輝いたのが稲見萌寧選手ですね。
日本ゴルフ史上、男女を通じて初のオリンピックメダルでした。
彼女の成長には、本当に目を見張るものがあります。
2021年だけでツアー8勝を挙げ賞金女王に輝き、押しも押されもしない日本女子ゴルフ界のトッププロに成長しました。
その秘密は
『10時間練習して、10時間眠る』
これが稲見選手の生活スタイルだそうですが、他を圧倒する豊富な練習量が彼女の素質を開花させたのです。
稲見選手は素質に恵まれた選手です。
ドラバーに安定感があり、パットもうまい。
しかし、何と言っても素晴らしいのはアイアンの距離感でしょう。
時にはキャディも務める奥島コーチ曰く。
「音楽に”絶対音感”があるように、彼女には”絶対距離感”があるのではないかと思うほど、正確な距離感を持っている」
この『絶対距離感』に合わせて、正確なショットができるようになった。
これが稲見選手を急成長させたのだ。
『練習は裏切らない』、あらゆるスポーツでそう言われますが、稲見選手の活躍はまさにこの言葉に相応しい。
それにしても、一日10時間の練習とは凄まじいですね。
稲見選手は地味で面白みのない反復練習を黙々とこなす。
これは相当な忍耐力を必要とする。
その姿勢は9歳でゴルフを始めた時から一切ブレることがないのだと言う。
小学生のころから、誰に言われなくとも自ら進んで練習に取り組んでいた。これを見た家族は
これを見た家族は娘のプロ入りを確信したのだろう。
少しでも多く球数を打てるようにと恵まれたゴルフ環境を求めて、中学1年の時に東京・豊島区から千葉県内へ家族ぐるみで引っ越した。
それから高校を卒業するまでの6年間、1日も休まず練習場に通ったと言うから、やはりただモノではない。
彼女の座右の銘が『忍耐』。
何だかとても納得できますね。
名前の『萌寧:モネ』はフランスの画家で印象派の巨匠、クロード・モネとは特に関係はないようですね。
「有名になった時に世界中の人が覚えやすいように」
と母・直子さんがその語感と響きで名付けたのだと言う。
我が子が将来有名になることを想定して名前を考えるとは、とてもユニークなお母さんですね。
世界的に有名になるように、との願いも込められているのでしょうか。
これで、世界のメジャータイトルを一つでも獲るとモネの語感は、一挙に世界中に響き渡ることになりますね。
その日は近い?
女子ゴルフ『はざま世代』稲見萌寧選手のプロフィール
稲見萌寧選手は2015年『中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン』で10位に入りベストアマチュア賞に輝きいた。
これによってプロゴルファへの意思を確固たるものにした。
2018年のプロテストは合格ラインギリギリだったが、20位の一発で突破。
プロ初勝利は2019年7月の『センチュリー21レディス』だった。
QTランキング103位だったが主催者推薦で出場しての、劇的な初優勝だった。
初勝利を飾った翌日が20歳の誕生日だから、うれしさもひとしおだったことでしょう。
3019年は賞金ランク13位に食い込み、新人賞を受賞。
2020年『スタンレーレディス』で2勝目。
今年はすでに8勝を挙げている。(2021年10月3日現在)
名前 | 稲見 萌寧(いなみ もね) |
生年月日 | 1999年7月29日 |
身長 | 166 cm |
体重 | 58 kg |
国籍 | 日本 |
出身地 | 東京都豊島区 |
プロ転向 | 2018年:JLPGA90期 |
優勝数 | 日本LPGA :2勝 |
ツアー初優勝 | センチュリー21レディスゴルフトーナメント(2019年) |
血液型 | A型 |
趣味 | 音楽鑑賞 |
得意クラブ | アイアン全般 |
所属 | 都築電気 |
卒業高校 | *日本ウェルネス高等学校 |
大学 | *日本ウェルネススポーツ大学在学中 |
スポンサー企業 | 日本生命 メルセデスベンツ pokkasapporo JIG-SAW ニューバランス 楽天 |
女子ゴルフ『はざま世代』の菅沼奈々選手は どんな人?
はざま世代の菅沼奈々選手に初優勝の期待が高まる。
2022年シーズンは好調だ。
12戦してトップ10入りが6度もある。
清潔感があって可愛いと、人気も急上昇中です。
彼女の趣味がまた変わっている。
若いのに「住宅展示場で物件を見るのが楽しい」のだと言う。
5月29日に最終日を迎えた『リゾートトラストレディス』では自己最高の2位タイ。
特に最終日はベストスコアの66で回った。
「キャディーさんとキャリーの位置とかすごく考えながらできた。もうちょっとで優勝に届かないことが多いんですが、前向きにできました」
リゾートトラストレディースでは上田桃子選手、イ・ボミ選手らのバッグを担いでツアー39勝を誇る清水重憲キャディーとタッグを組んだ。
レジェンドキャディーから多くのことを学んだようですね。
今後の菅沼選手の戦いぶりが楽しみです。
実は菅沼奈々選手、高校2年生の2016年夏から広場恐怖症を抱えているのだと言う。
プロ2年目(2020年)のツアー開幕直前に公表しています。
広場恐怖症は不安障害の一種で、公共の場や閉鎖的な空間にいると不安や恐怖を感じるあまり、パニックになるとされています。
高校3年生になるといったん症状は収まったものの、プロテスト合格直後から再発。
プロ1年目には、住まいのある東京都内から飛行機や新幹線で長距離を移動しなければならない、北海道や九州開催の大会には大半で欠場を余儀なくされたようです。
服薬治療がLPGAのドーピング規定に抵触する危険もあるので、カウンセリングや自然療法で治療に努めていることも明かしています。
素質ある菅沼選手の一日も早い克服を心から願ってやみません。
女子ゴルフ『はざま世代』菅沼奈々選手のプロフィール!
菅沼奈々選手は父の影響で5歳からゴルフを始めました。
中学生時代からは坂詰和久コーチの指導を受けています。
【アマチュア時代の主な成績】
・2015年『石川遼カップジュニアゴルフチャンピオンシップ』12歳〜14歳⼥⼦の部優勝
・2016年『東日本女子パブリックアマチュアゴルフ選手権競技』優勝
・2017年『日本ジュニアゴルフ選手権競技』女子15歳~17歳の部優勝
埼玉栄高等学校卒業後の2018年、日本女子プロゴルフ協会(LPGA)最終プロテストに進出し10位タイで合格。
LPGA第90期生。
所属先 | あいおいニッセイ同和損保 | |
国籍 | 日本 | |
出身 | 東京都立川市 | |
ツアー通算勝利数 | 未勝利 | |
出身校 | 埼玉栄高等学校 | |
身長 | 158cm | |
体重 | 非公開 | |
プロ転向 | 2018年7月28日LPGA入会 | 90期生 |
得意クラブ | パター | |
血液型 | AB型 | |
生年月日 | 2002年2月10日 | |
趣味 | 住宅展示場で物件を見ること |
女子ゴルフ『はざま世代』の石井理緒選手は どんな人?
ヨネックスと用具使用契約をした当時の石井理緒選手(左)、右は山口すず選手
はざま世代の石井理緒選手とゴルフ用品を製作するヨネックスは縁が深い。
石井理緒選手は新潟県新発田市の出身で、ヨネックスは米山稔氏によって新潟県三島郡・現長岡市で創業。
女子ツアーのヨネックスレディースで3度のベストアマチュアに輝いている石井理緒選手は、ヨネックスジュニアゴルフアカデミーで研鑽を積んだ。
ヨネックスレディースは毎年、創業の地である新潟県長岡市のヨネックスカントリークラブで開催され、2022年で23回目を数える歴史ある大会だ。
石井選手はこんな逸話も残しています。
小学生時代ヨネックスが主催したドラコン大会に出場し、一度も使ったことのない新しいクラブでいきなり261ヤードの記録を叩き出したのです。
小学生女子の部で何と、2位に50ヤードの大差をつけての優勝だから圧巻というよりも、周囲の誰もが驚嘆した。
ヨネックスのジュニア担当者も驚きを隠せない。
「後にも先にもあんな記録はないと思う」。
そんなこんなで、石井理緒選手とヨネックスが用具契約するのは当然の流れだったのです。
石井理緒選手がプロゴルファになったのも『当然の流れだった』と本人は思っているようです。
彼女はこのように語っている。
「私は8歳からゴルフを始めたんだけどプロになるって母に打ち明けたのは10歳くらいだったと思う。私の場合は環境が環境だったし、周囲の期待みたいなものも感じていたからね。それ以外のことは全く考えたことがなかった」
石井理緒選手の父で石井俊さんは新発田市で『新発田城カントリー倶楽部』を経営している社長。
母の美和子さんは、そこでキャデイを務めていました。
さらにお母さんの妹・和美さんが同ゴルフ場に所属するティーチングプロ。
石井選手は幼いころから、和美ティーチングプロにゴルフの手ほどきを受けて育ったのです。
これでは本人が言うように、プロゴルファになること以外は考えられなかったのも、当然と言えば当然ですね。
そんな、石井理緒選手ですが2018年に受けたプロテストでは不合格。
2019年に2度目の挑戦で合格しています。
この時の同期がまたスゴイ。
一歳年下の西村優菜選手、安田祐香選手、吉田優利選手のいわゆるプラチナ世代がいます。
さらにこの年から高校生の受験も可能になり、笹生優花選手、西郷真央選手、山下美夢有選手も同期となったのです。
父がゴルフ場の経営者で母がキャデイ経験者。
そして、叔母がティーチングプロとは、まさに絵に描いたようなゴルフ界のサラブレッドの石井理緒選手。
身長165cmですらりと長い手脚から繰り出す、豪快なドライバーショット。
今後の活躍が楽しみです。
女子ゴルフ『はざま世代』石井理緒選手のプロフィール
国籍 | 日本 | |
出身地 | 新潟県新発田市 | |
生年月日 | 2000年1月3日 | |
所属 | サーフビバレッジ | |
プロ転向 | 2019年 | |
出身校 | 開志国際高 | 新潟県 |
ツアー通算勝利 | 未勝利 | |
得意クラブ | アイアン | |
趣味 | 音楽鑑賞 | |
血液型 | A型 |
女子ゴルフ『はざま世代』の吉本ここね選手はどんな人?
上の写真をご覧いただいて分かる通り、可愛い方ですね。
女子ゴルフ『はざま世代』の吉本ここね選手は、ただ可愛いだけではありません。
実は、女子ツアー関係者の間で『好感度ナンバーワン』と評されている。
挨拶や謙虚な人あたり、先輩後輩への分け隔てのない気づかいなど、その人柄が秘かに評価されているのだと言います。
2018年のツアーデビュー戦から、出場権のある試合は皆勤が続いている。
「出られるだけでもありがたいし、毎週必ず大切な経験ができると思うから」
と出場皆勤の理由を述べています。
吉本ここね選手は日々成長をテーマにツアーへ挑戦し続けます。
尊敬する選手はプロゴルファではなく、大リーグ・エンジェルスの大谷翔平選手。
吉本ここね選手は札幌市出身で、大谷選手が札幌ドームを本拠地とする日ハムでプレーしていたころからのファンだったようです。
では、大谷翔平選手のどんなところが好きなのでしょうか?
「ストイックなところを尊敬しています。周りの選手の話を聞いていても大谷はずっと練習しているとか飲みに誘われても行かないですぐ寝るとか、ストイックなんだな~って思います」
野球ファンの吉本ここね選手は大谷選手が大リーグへ行った後も、札幌ドームへ毎年日ハム戦の観戦に訪れると言う。
名前の由来は、母が響きがよいことから同じ文字を並べることを提案し、父が平仮名を希望したことにより『ここね』になったのだと言う。
吉本ここね選手は2018年の日本女子アマ選手権で3位入賞を果たしている。
2018年の日本女子アマを制したのは吉本選手より一歳若い、吉田優利選手。
2打差4位タイには同じく安田祐香選手と西村優菜選手が名を連ねている。
さらに、そこから2打差の7位タイには古江彩佳選手の名も。
4人はいずれも今注目の『プラチナ世代』。
吉本選手はこの激戦で堂々たる3位ですから、その実力は折り紙付き。
もともと細身だが、現在は身長161センチ、体重50キロで頑張っている。
好感度ナンバーワン吉本ここね選手の一日も早い、ツアー1勝を心から期待して止みません。
女子ゴルフ『はざま世代』吉本ここね選手のプロフィール
8歳からゴルフを始めた吉本ここね選手のアマチュア時代は地元・北海道での活躍が目立ちます。
2017年は北海道ジュニア、北海道高等学校ゴルフ選手権を立て続けに制している。
前述のように、2018年には日本女子アマで3位入賞。
国籍 | 日本 | |
出身地 | 北海道札幌市 | |
所属先 | 不二サッシ | |
生年月日 | 2000年1月5日 | |
プロ転向 | 2018年 | |
ツアー通算勝利 | 未勝利 | |
出身校 | 札幌光星高等学校 | |
身長 | 161cm | |
体重 | 50kg | |
得意クラブ | ショートアイアン | |
趣味 | プロ野球観戦 | |
血液型 | AB型 |
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