ゴルフの醍醐味のひとつであるホールインワンやアルバトロス。
しかし、達成の喜びの裏には、植樹、祝賀会、記念品など、思わぬ出費が待ち受けています。
そんなときに役立つのが「ホールインワン・アルバトロス保険」です。
本記事では、保険の概要から請求方法、注意点までを網羅的に解説します。
打ち込み、カート事故、クラブの破損など、『ゴルファー保険』について詳しくは、こちらの記事でご覧ください。
ホールインワン・アルバトロスを達成したら何が起こる？
日本では、ホールインワンやアルバトロスを達成した本人が、その喜びを周囲と分かち合う「お祝い」文化があります。
代表的な内容は以下のようなものです。
・同伴プレイヤーやキャディへの記念品贈呈（タオル、ゴルフマーカー等）
・ゴルフ場への植樹と記念プレート設置
・クラブハウスなどでの祝賀会や祝賀コンペ開催
・キャディへのご祝儀（チップ）
人数など規模にもよりますが、合計で30万〜100万円以上かかるケースも珍しくありません。
ホールインワン・アルバトロス保険の補償内容
ホールインワンやアルバトロスを達成すると、本人によるお祝いが日本では慣習として根付いていて、記念品や祝賀会などで多額の出費が発生する可能性があります。
こうした予期せぬ経済的負担に備えるのが「ホールインワン・アルバトロス保険」です。
多くのゴルフ保険では特約（オプション）として加入可能で、必要に応じて補償額や内容を選べます。
補償される主な費用項目
●記念品の購入費用：プレー仲間や同伴キャディへの記念品（名入りゴルフボール、タオル、マーカー等）の費用。
●祝賀会の開催費：飲食店での飲食代、会場代など。
大規模になると数十万円～100万円超に及ぶ場合も。
●キャディへの謝礼金：ホールインワン達成時に証人として立ち会ったキャディに対するチップやご祝儀。
●植樹費用：記念植樹や記念プレートの作成費用。
一部ゴルフ場では維持費も必要。
補償金額の相場とプラン例
保険会社によって異なりますが、一般的には以下のような補償金額のプランが選択できます。
| プラン | 年間保険料 | 補償限度額 |
|---|---|---|
| ライトプラン | 約1,000〜1,500円 | 10万円 |
| スタンダードプラン | 約2,000〜3,000円 | 30万円 |
| プレミアムプラン | 約4,000〜5,000円 | 50万円 |
上記はいずれも年単位での保険料です。
1日単位で加入できる短期タイプもありますが、年に数回以上ラウンドする方であれば年契約のほうがコストパフォーマンスに優れています。
補償対象になる条件（一般的な例）
・同伴者またはキャディの目撃があり、証明書が提出できる
・日本国内の9ホール以上のコースでの達成（注：18ホール以上の保険もある）
・お祝い費用に関して、明細付きの領収書が提出できる
・映像または写真など客観的な証拠がある（推奨）
＊補償対象になるケースは保険会社や補償金額によって、大きく違う場合があります。
詳しくは保険担当者、または保険会社に直接ご確認ください。
なお、実際の保険約款で保険金が支払われるケースを次章に載せてありなすまので、是非、ご覧ください。
なお、アルバトロス（パーより3打少なくカップイン）の補償もホールインワンと同様に扱われる保険が多く、同じ条件・金額内で対応されるのが一般的です。
万が一の名誉ある瞬間に備え、安心してゴルフを楽しむためにも、事前に補償内容と加入条件を確認しておくと良いでしょう。
ホールインワン・アルバトロス保険の補償対象と条件（実際の保険約款抜粋）
日本国内にあるゴルフ場（※1）においてゴルフ競技（※2）中にホールインワンまたはアルバトロスを行った場合に、被保険者が贈呈用記念品費用、祝賀会費用（※3）、ゴルフ場に対する記念植樹費用、同伴キャディに対する祝儀、その他慣習として通例である社会通念と認められる費用（保険金額の10％を限度とする）を負担したとき、保険金額を限度に保険金が支払われます。
★ご注意ください！
キャディを使用しないセルフプレー中に達成したホールインワンまたはアルバトロスについては、原則として保険金の支払い対象外です。ただし、以下のいずれかの条件を満たす場合は補償対象となります。
・ゴルフ場の職員が目撃しており、署名・捺印された証明書が得られる場合
・会員となっているゴルフ場が主催または共催する公式競技において、他の参加者または競技委員が目撃し、署名・捺印された証明書が得られる場合
・ビデオ映像（ビデオ撮影機器による日時・人物の確認が可能なもの）が提出できる場合
・同伴競技者以外の第三者（※4）が目撃しており、署名・捺印された証明書が得られる場合
補足事項
（※1）日本国内に所在するゴルフ競技を行う施設で、9ホール以上を有し、かつ有料の施設であること
（※2）他の競技者1名以上と同伴してラウンドすること（公式競技の場合は同伴の有無を問わない）。パー35以上の9ホール（ハーフ）または18ホールを正規にラウンドする必要があります。
（※3）祝賀会費用は、ホールインワンまたはアルバトロスを行った日から1年以内に開催された祝賀会にかかる費用を指します。なお、祝賀ゴルフ競技も祝賀会とみなされることがあります。
（※4）前後の組のプレーヤー、ゴルフ場の従業員ではないがショートホールのイベント（例：ワンオンチャレンジ）に関与していた会社の社員、またはゴルフ場に出入りする業者（例：飲料業者、工事業者など）も第三者に含まれます。
※ホールインワン・アルバトロスを達成した際の保険金請求に必要な書類については、「ご契約のしおり」をご確認ください。
上記の文章には一切の加工及び編集を加えておりません。
請求手続きの流れと必要書類
1，保険会社へ達成の日時と場所を報告
2，証明者の情報、証拠（映像や写真など）を提出
3，領収書など、支出の証明資料を提出
4，保険会社による審査後、保険金が支払われる
必要な書類の一例
・ホールインワン証明書（同伴者・ゴルフ場責任者の署名付き）
・記念品や祝賀会の領収書（必ずしも必要としない場合もあります）
・映像や写真などの客観的証拠（必ずしも必要としない場合もあります）
補償対象外となるケース
すべてのホールインワンが保険の対象になるわけではありません。
以下のようなケースでは、補償されないことが多いため注意が必要です。
・海外でのホールインワン・アルバトロス
・プロゴルファーやゴルフ場関係者が自身の勤務先で達成した場合
・9ホール未満のコース、またはパー35未満のゴルフ場での達成
・目撃者や証明書がない場合
・パターゴルフやゴルフ類似の競技
ホールインワン保険選びのポイント
ホールインワン・アルバトロス保険を選ぶ際は、以下の点に着目しましょう。
・補償額（例：10万〜50万円程度）
・補償対象の範囲（アルバトロスも対象か）
・補償期間（一日単位 or 年単位）
・請求に必要な条件や書類の内容
まとめ：ホールインワン・アルバトロスの幸運に備えて
ホールインワンやアルバトロスは一生に一度あるかないかの快挙です。
しかし、その喜びの代償として高額な祝賀費用が発生するリスクが伴います。
ゴルフを定期的に楽しむ方や、大人数でプレーする機会が多い方は、ホールインワン・アルバトロス保険の付帯を検討する価値があります。
加入の際は、比較サイトを活用して各社の補償内容を見比べ、自分に合ったプランを選びましょう。
安心してプレーに集中できる環境を整えて、次なるホールインワンに備えてください。
