ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長とユニクロで有名なファーストリテイリング柳井正会長兼社長は財界でも広く知られたゴルフ仲間だ。
二人はスリーハンドレッドクラブや霞ヶ関カンツリー俱楽部などで、よく一緒にラウンドすると言う。
一時は柳井氏がソフトバンクGの社外取締役を務めていたほど、二人はビジネスでも距離が近い。
そして、二人のゴルフ人脈が凄い。
孫さんは国内にとどまらず、海外のゴルフ人脈も超大物ばかり。
二人のゴルフマナーと人脈を追ってみました。
きっと、あなたのゴルフ人脈つくりのヒントになるでしょう。
孫正義氏と柳井正氏のゴルフマナーから学ぶべき事とは?
関東のリゾートコースで孫正義氏、柳井正氏と一緒にラウンドした経験を持つ公認会計士によると、彼らのゴルフは実に紳士的なのだと言う。
プレーファーストに徹し、後続の組に迷惑が掛からないか常に注意を払い同伴者は勿論のこと、キャディさんへの気配りも素晴らしい、と感心しきりでした。
ビジネスマンにとって「人脈つくりには欠かせないツールだ」と言い切る大企業の経営者もいるほど、ゴルフは人との距離を一挙に縮めることが出来る。
しかし、ゴルフはまた長時間のプレイに於いて、隠しようもないほど人間性が同伴者にさらされるスポーツでもあります。
孫さん、柳井さんのように常に紳士的なゴルフを心がけなければ人間関係をぶち壊して、逆に人脈を失うことにもなりかねません。
そして、テレビ、週刊誌、ネットのヤフーニュースばかり見ていると、真実が分からなくなってしまうことにも十分留意する必要があります。
週刊誌やネット上には孫さんと柳井さんの悪評があふれています。
特にユニクロの柳井さんは傲慢不遜が歩いているような人物、として取り上げられるケースが圧倒的だ。
だが、前述のように我が信頼置ける友人から聞く二人のゴルフスタイルは、そのようは報道とは全く無縁だ。
いや、いや、お二人が聖人君子のようだと言っているわけではありません。
あれほどの成功者ですから、多少は傲慢なところ、我がままな性格はあって当然でしょう。
ですが、考えても見てください。
ラウンド、昼食、入浴など、ほぼ半日を一緒に過ごして、本性の全部を隠し通せると思いますか。
特にプレイ中はいろんな場面に出くわします。
ナイスショットもあればピンチもあります。
一緒にラウンドした公認会計が言うには、二人はミスをしてもクラブの選択を間違っても、決してキャディさんに当たり散らすようなことはなかったそうです。
ちなみに二人とも、ご自宅にゴルフ練習施設を備えていて、腕前なシングルです。
他の組に気を配りプレィファーストに徹した姿は、実に素晴らしかったと言っています。
ティーイングエリアやグリーン上での動きは迅速で、ラフや林に入った同伴者のボールを探す姿には感動すら覚えたようです。
どんなに富める者でも、貧しい者でも、人が人である限り妬みや嫉妬などの感情から完全に逃れることはできません。
週刊誌はその感情を最大限利用して庶民の心に訴えかけます。
金持ちや成功者は褒めるよりけなした方が週刊誌は読まれるし売れるのです。
テレビはもう少し複雑ですね。
画面の向こう側にいるファンを意識するから、芸能人については悪い事より良いことばかりを放送する。
だが一度、事が起きると徹底して叩く。
「女優のあんなきれいな女房がいて、金も腐るほど稼いでいる奴が不倫して」
絶頂だった者が、奈落へ落ちていくのを見るのは愉しい以外の何物でもない。
これについては、放送する側も視る側も同じ感情だ。
人の感情を刺激するためには多少の事実を曲げても、誇張しても稼ぎを優先させるのがメデアなのです。
メデアも商売ですからね。
記事を書く人も番組をつくる人も、皆さん労働者です。
少しでも多く給料をもらいたい、どんなことをしても出世したい。
メデアにだってそのような思惑で蠢くサラリーマンも多いのですから、メデア関係者を特別視してはおかしなことになります。
もう一つ、人の心に住みついているのが恐怖。
これについては孫正義さんが10年ほど前にインタビューで言ってました。
「毎日が不安でしょうがない」
これを聞いて、この方は正直な人だと思いました。
会社がどんどん大きくなる、財産も増えた、知名度も上がった、世界中に友人もできた。
「これらを失いたくない」「事業が崩壊したらどうしよう」
こんな不安にさいなまれる日々なのでしょう。
「強気は成功を招く」「弱気は失敗を招く」このような事を言う著名人が多くいます。
孫さんもこのように考えているのではないでしょうか。
だから、時々凡人には理解できないような強気の投資を見せる。
業績が後退しても「我が社は安泰。経営に全く支障はありません」
不安=恐怖を追い払うために、この言葉を繰り返します。
『嫉妬』『妬み』『恐怖』などの感情から、人間は逃れることも克服するもできません。
それらとどのように付き合うか、どこまでコントロールできるかで、人生は大きく変わるのではないでしょうか。
次のようなデータもあります。
『人間が心配することの96%は現実には起こらない』
私が30代のころは『80%は起こらない』だったのが、最近の研究では96%になっているようです。
コーチングやコンサルの仕事に携わる人は、この数字を使う方が多いようですね。
さて、ちょっと回り道をしてしまいました。
次章ではソフトバンクグループ孫正義社長兼会長孫とファーストリテイリング柳井正会長兼社長の人脈について述べましょう。
孫正義氏はビルゲィツと如何にして親しくなったか?
孫正義氏のやることは本当に奇想天外で破天荒ですね。
まだ、マイクロソフトの現役社長で飛ぶ鳥を落とす勢いだったビル・ゲィツと孫氏が親しくなったのはゴルフだった。
仕掛けたのは勿論、孫正義氏だ。
1990年代に世界最大のコンピューター展示会を主宰していた『COMDEX』のオーナーは、展示会初日の前日にビルゲイツとゴルフに興じる事を習慣にしていた。
これを知った孫氏が『COMDEX』を買収してしまったのだから、スゴイ。
買収額は800億円で、当時ソフトバンクは経常利益が20億円程度の会社だった。
そのギャップの大きさに世間は懐疑的だったし、批判する者もいた。
孫氏は答えた「COMDEXの買収はバランスシートに載らない資産だ」
『COMDEX』のオーナーとなった孫正義氏にとって、ゴルフをしながらビルゲィツと話し込むことが途方もない宝だった。
ゲイツ氏との交流は以前からあったが、一緒にラウンドを重ねる度に距離はどんどん縮まったのです。
孫氏は社長室にビルゲィツとラウンドした写真を複数枚飾っている。
彼がカートを運手する一枚を指して言う「ビルゲィツは世界一高い運転手だ」。
孫氏にはもう一人、グローバルなゴルフ仲間がいる。
その経営者が日本に来た時は、どんなに忙しくても一緒にゴルフをするのだと言う。
韓国のサムスン電子李在鎔副会長がその人だ。
孫氏は神奈川県にある稀なるゴルフ場、スリーハンドレッドクラブのメンバーだ。
同じスリーハンドレッドクラブのメンバーだった、みずほフィナンシャルグループ元会長の佐藤康博氏が李在鎔副会長との間を取り持ったと言われている。
スリーハンドレッドクラブについてはこちらを参照してください。
『ZOZO TOWN』の創業者である前澤友作氏フともゴルフで関係を深めた。
ソフトバンク傘下のヤフーが『ZOZO TOWN』を買収したのも、ゴルフでの親しい付き合い抜きには語れないだろう。
孫正義氏は自宅にゴルフ練習施設を備えているけれど、これがまた半端ではない。
地下室にはドライバーとアイアン、パターの練習コーナーが完備されている。
最新のゴルフシュミレーションもある。
驚くのは雨の日に備えて、シャワーに濡れながらショットの練習ができるようになっていることだ。
これらの設備には、8億円以上かかったと本人がメデアの取材に答えていたのを記憶している。
10年以上前の取材時でハンデキャップ8と言っていたから、今はもっと減っているのではないだろうか。
同じように自宅のゴルフ練習設備をテレビで披露しながら、ソニーの元社長は「男のロマンですよ、男のロマン」と気張っていました。
これに対して孫氏は「いやあ、趣味ですよ、あくまでも趣味」と笑いながら余裕しゃくしゃくだったのが対照的でしたね。
私事で恐縮なんですが、実は拙宅にもゴルフの練習施設があります。
リビングの隅っこにマットを敷いて、気が向けばパットの練習。
「男のロマンですよ」いや「あくまでも趣味」かな。
ところで、これまでなぜかチャンスがなかった『小樽カントリー倶楽部・旧コース』でついにプレーすることが決まりました。
英国風リンクスとしては日本の原型です。
楽しみだなあ。
ユニクロ柳井正社長の華麗なるゴルフ交遊録とは?
柳井正氏は日本で会員権相場が最も高い小金井カントリー倶楽部のメンバーだ。
この人もソフトバンクの孫正義氏に負けず劣らずのゴルフ好きです。
やはり、自宅にゴルフ練習設備とシュミレーションがあるようですね。
小金井カントリー倶楽部にはほぼ毎週プレーに出かけるのだと言う。
ここで親しくなったのが、セブン・イレブン・ジャパンの元社長鈴木敏文氏。
やがて昵懇の仲になり、小金井カントリー俱楽部では一緒にプレーする姿がよく目撃されていたようです。
ただ、鈴木敏文氏も齢90歳間近。
もう、一緒にラウンドすることはないのかも知れませんね。
柳井氏が最近よく一緒にラウンドするのが、ニトリホールディングスの似鳥昭雄代表取締役会長だ。
互いにメンバーであるスリーハンドレッドクラブで定期的に交流を持っているようです。
柳井氏は経営者だけにとどまらず、ノーベル賞受賞者二人ともゴルフ仲間だ。
一人が京都大学の本庶佑特別教授、もう一人はやはり京都大学の山中伸弥教授。
柳井氏は2020年に個人資産から100億円を京都大に寄付しています。
「本庶先生、山中先生とも本物だなと。日本のため、世界のために一生懸命研究されているという感じが伝わってきます」
記者会見で述べた柳井氏の言葉です。
本庶氏、山中氏の二人から相当な影響を受けてのことだと思われます。
柳井氏は国内外で私財または会社から、かなり大きな金額を寄付しています。
日本人としては稀な方ですね。