あまりにも落差が大きすぎて比べようもありませんが、関東のゴルフ会員権の今昔を見てみましょう。
若い人は、きっと頭が混乱するでしょう。
でも、これが円高に踊り、BIS規制で奈落の底へ落された、日本政府と日銀の無能を端的に表しているのです。
アメリカの仕掛けた罠にまんまとはまった結果ですね。
それを知らずに『バブル退治』に血道をあげて、鬼の首でも取ったような当時の日銀総裁。
失われた10年、20年そして30年の原因を作ったのです。
あまりおつむも心も、よろしい方ではなかったようですね。
だが、物事は悲観的、後ろ向きに考えるだけでは、実態が分からなくなってしまうもの。
これほど下がったら、買い時のゴルフ会員権はその辺りにごろごろ転がっている。
ゴルフ会員権相場から見る、おすすめコースとは?
2019年6月現在、相場が1,000万円以上の超高額ゴルフ 会員権は東京都が3コース、神奈川県が3コース、他県では長野県の旧軽GCの2,900万円、奈良県の花吉野CC1,250万円、愛知県の名古屋GC和合コース1,100万円、静岡県の富嶽CC1,040万円の4コースで合計10コースとなっている。
相場の高い順に並べてみましょう。
1,小金井CC 4,300万円(1500)
2,よみうりGC 3,100万円(300)
3,旧軽GC 2,900万円(100)
4,レークウッドGC 1,650万円(300)
5,磯子CC 1,525万円(200)
6,戸塚CC 1,450万円(1300)
7,花吉野CC 1,250万円(100)
8,名古屋GC 1,100万円(1000)
8,潮来CC 1,100万円(100)
10,富嶽CC 1,040万円(100)
11,東京よみうりCC 1,025万円(800)
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*()内は入会の時に必要な相場以外の金額で、名変料や入会預かり金などの合計。単位は万円。
12ホールしかない旧軽GCのゴルフ 会員権相場は、二極化が著しいと言われる日本社会の象徴なのかも知れません。
他にも夏の酷暑の影響もあってか、避暑地軽井沢や蓼科周辺コースのゴルフ 会員権人気は高いようです。
大浅間GC190万円(120)、三井の森蓼科GC150万円(100)、長野CC125万円(50)、豊科CC120万円(30)、信濃GC115万円(50)と北関東ではあまり見られない100万円超のコースが並んでいます。
所在地は群馬県ですが吾妻郡長野原町北軽井沢に18ホールを展開し、軽井沢エリアとして高い人気を得ているのが、軽井沢高原GCの350万円(100)。
何と言っても北軽井沢と言う地名の響きが良いし、広々として適度な高低差もあり、避暑地らしい雄大さと森閑さを併せ持った素晴らしいコースです。
山梨県のメープルポイントGCもゴルフ 会員権の人気が高いコースの一つ。
ピート・ダイ設計で大きくうねったフェアウエとグリーンにアリ地獄のようなバンカーと池を巧みに配し、その難しさには定評あるが、最大の売り物はクラブハウス。
何と言ってもその豪華さは他に類を見ません。
株主会員制に移行して人気が出てきたコースでもあります。
北関東の避暑地那須地区での人気コースがホウライCCの170万円(50)。
広大な那須高原の赤松林に伸びやかに配置された18ホールは、眺望もまた素晴らしい。
隣接する同系列の西那須CCも利用できるので、2つのコースのメンバーになったも同然。
いつ行っても自由にスタートできるので、周辺の別荘族からの評判は上々です。
ゴルフ 会員権があまりにも安くて気になるコースの筆頭は、神奈川県の相模原GC、310万円(1,100)。
このコースはバブル期には小金井CCには及ばないものの、200,000,000円超の相場を付けたこともあるのですから、戸塚CCと比べ現在の安値は衝撃的です。
相模原GCのメンバーには中小企業の経営者が多く、戸塚CCには大企業の役員が多いと言われています。
バブル崩壊後の相場の動きを比べるとやはり大企業は強い、と言うことか。
埼玉県の飯能GCも110万円(400)と一時に比べゴルフ 会員権相場の安さが際立つコースの代表格でしょう。
どう見ても埼玉県のゴルフ会員権は、買い時のコースがゴロゴロしています。
同県では武蔵GC460万円(850)に次いで、常に2位の評価を受けていたのが、今や森林公園GC350万円(200)、武蔵OGM280万円(150)、日高CC260万円(200)、鳩山CC165万円(100)、他、高麗川CC,東松山CC、大宮GC、東都埼玉CC等に相場では追い抜かれた状況です。
驚くのがKOSHIGAYA GOLF CLUB160万円(25)で、飯能GCがそれよりも相場が低いとは信じ難いのだが、入会に必要な総額ではまだ飯能GCが上回っていることがメンバーの救いか。
茨城県も伝統コースとしてつねに相場のトップを牽引してきた、大利根CC430万円(400)に変わって、潮来CC1100万円(100)がダントツの一位に躍進しています。
茨城GC870万円(100)、筑波CC430万円(100)、大洗GC250万円(100)となっている。
茨城県は相対的に地形に恵まれ、土質も良いのでレイアウトやコンデションの良好なコースが多く、名義変更料も割安なのでメンバーコースを探している方は狙い目でしょう。
静岡県は富嶽CCのダントツの強さが目立ちますが、その他では井上誠一設計でヤマハ関連の葛城GCが340万円(150)、浜名湖CC230万円(100)で県西部が人気です。
朝霧ジャンボリー150万円(100)、伊豆大仁CC155万円(100)、リバー富士CC150万円(100)と涼しい高原やリゾート地域にも買いが多いのが静岡県の特徴です。
千葉県では鷹之台CC1480万円(300)、我孫子GC800万円(400)は他コースとの比較からみて順当と言えるでしょう。
比較的新しいコースでは、麻倉GC670万円(300)が高値で目立っています。
埼玉県同様、千葉県も買い時のコースばかりです。
千葉県で筆者のおすすはコース、第一位は千葉CC380万円(480)です。
梅郷、野田、川間コースの合計63ホールはすべてが本格的なチャンピオンコースで、いつでも日本オープンを開催できるほど3コースとも内容は充実しています。
特に改造された川間コースは、距離も長くフェアウエもアンジュレーションに富んでいて、かなり難易度の高いコースに生まれ変わっています。
メンバー数も正会員3200人で、18ホール換算すると900人強と少なく、平日メンバーは200名しか在籍していません。
立地にも恵まれていて、クラブライフを楽しみたい方には絶好のコースとして推薦できます。
中堅クラスのゴルフ 会員権では袖ケ浦CC・袖ケ浦コース単独180万円(180)と鶴舞CC130万円(120)ですね。
どちらもコースのレイアウト、難易度は文句のつけようがありません。
袖ケ浦CCは男子トーナメントでお馴染みであり、鶴舞CCは名匠井上誠一設計コースです。
安いゴルフ 会員権では、八幡CC15万円(20)がオススメです。
牧場跡地をコースにしたのですが、真っ平ではなく変化のある地形で十分プレーは楽しめます。
単独経営なのでアットホームな感じが良く、メンバー数も少ないのでいつでもスタートは取れます。
お勧めできないゴルフの会員権は、千葉県に限らず大規模グループ経営のコースです。
メンバーとしてのメリットを享受できないコースは買っても無駄です。
特に外資のファンドから派生したグループは儲け第一主義で、シーズン中はゲストを詰め込めるだけ詰め込むので、各ホールに5台も6台もカートが当たり前のように渋滞ているのです。
当然、芝生は荒れに荒れ、メンバーの紹介などなくとも委細構わずどんな人間でもプレーさせるので、マナーの良くないゴルファーも多く見かけます。
このようなポリシーのない経営が、まともな若者をゴルフから遠ざけることになり、自縄自縛の状況に陥っていると言えるのです。
ビジター優先のコースはメンバーになってもスタートは取りにくく、クラブ競技などビジター料金が見込めないイベントに関しては不熱心なのでゴルフ 会員権の相場もつきません。
本部からの指令によるマニュアルの実行を厳命され、各コースの特徴が生かされるような運営など全く期待できないのが大規模グループのコースです。
ただしグールプ経営の中でも、20コース前後の中規模や10コース程度の小規模な企業の中には、支配人に大きな裁量を持たせ、メンバーの意見を運営に反映させるところもあります。
バブル期のゴルフ会員権はあまりにも異常
下の青い表を見ていただきたい、平成2年2月の東京都・神奈川県におけるゴルフ の会員権相場である。
現在、50歳未満の方には信じがたい数字だろう。
小金井CCの4億1,000万円を筆頭に3億円が2コース、2億円1コース、1億円台が6コースある。
東京都には1千万円以下のコースは一つもなく、最低価格がGMG八王子の1435万円で、河川敷コースの赤羽CCでさえ2千万円を超えるゴルフの会員権相場であった。
神奈川県でも一番安い値段が950万円であるから、名変料などを加えると入会には1千万円は必要であった。
法人専用のよみうりゴルフ倶楽部(東京)、レイクウッドゴルフクラブがともに3億円と言うゴルフの会員権相場を付けている。
売り物件が全くない状態での3億円であるから、実際はもっと高かったということだろう。
日本の企業が、当時いかにゴルフの会員権にお金をつぎ込んでいたかが、分かろうというものです。
【東京都の平成2年2月ゴルフ 会員権相場】
赤羽ゴルフ倶楽部 2,025万円
青梅ゴルフ倶楽部 6,050万円
小金井カントリー倶楽部 41,650万円
桜ヶ丘カントリークラブ 14,900万円
GMG八王子ゴルフ場 1,435万円
相武カントリー倶楽部 5,950万円
立川国際カントリー倶楽部 4,450万円
多摩カントリークラブ 7,800万円
東京五日市カントリー倶楽部 2,800万円
東京国際カントリー倶楽部 4,150万円
東京よみうりカントリークラブ 14,900万円
八王子カントリークラブ 9,650万円
府中カントリークラブ 10,000万円
武蔵野ゴルフクラブ 5,125万円
よみうりゴルフ倶楽部 30,000万円
【神奈川県の平成2年2月ゴルフ 会員権相場】 厚木国際カントリー倶楽部 11,300万円
伊勢原カントリークラブ 995万円
磯子カンツリークラブ 9,700万円
大秦野カントリークラブ 1,695万円
小田原湯本カントリークラブ 6,800万円
鎌倉カントリークラブ 1,975万円
清川カントリークラブ 4,600万円
相模湖カントリークラブ 4,700万円
相模野カントリー倶楽部 985万円
相模原ゴルフクラブ 22,000万円
湘南シーサイドカントリー倶楽部 4,100万円
大厚木カントリークラブ 2,300万円
大相模カントリークラブ 2,715万円
チェックメイトカントリークラブ 3,300万円
津久井湖ゴルフ倶楽部 1,675万円
戸塚カントリー倶楽部 17,150万円
東京カントリー倶楽部 1,575万円
長竹カントリークラブ 5,850万円
中津川カントリークラブ 4,225万円
箱根カントリー倶楽部 14,950万円
秦野カントリークラブ 940万円
葉山国際カンツリー倶楽部 2,400万円
平塚富士見カントリークラブ 9,100万円
本厚木カンツリークラブ 8,350万円
湯河原カンツリー倶楽部 2,175万円
横浜カントリークラブ 8,750万円
レイクウッドゴルフクラブ 30,000万円
レインボーカントリー倶楽部 5,225万円
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ゴルフの会員権は全国的に平成2年2月がピークだったと考えられる。
本格的な金融引き締めが始まり、3月以降は株価とともにゴルフ会員相場も一進一退の状態がしばらく続いたが、平成2年8月2日、当時のフセイン率いるイラク軍がクェートに進行すると、もう止めようがなかった。
ダムが決壊でもしたかのごとく、一挙に下流へ押し流されるのであった。
バブル退治に異常なほどの執念を燃やす、三重野日銀総裁の利上げ政策が追い打ちをかけ、ゴルフ業界はただひたすら奈落へと向かうに任せるしかなかった。
誰かがアメリカの指示に従って経済政策なり、金融政策を取っているとは言わないが、しかしである、強引とも思える金融引き締めによって連鎖的に倒産を余儀なくされたゴルフ場の数々。
儲けたのはアメリのファンドと数人の個人投資家だけである。
昭和60年代から平成初頭にかけて、アメリカはゴルフ場を含む自国の不動産を日本企業や地上げ屋に買うだけ買わせてたところで、値下げを誘発するような政策をとった。
対してわが日本は、もうこれ以上は下げようがないところまで下がってから、二束三文で不動産をアメリカ資本に買われると言う、愚策をとったのである。
ゴルフ場や都心のビルがバナナの叩き売る状態で、アメリのファンドに持っていかれるのを日本人は指を咥えて見ているだけであったのだ。
ゴルフの会員権市場だけに限らず、ゴルフ関連産業はあらゆる面で今も縮小が続いている。
多くの雇用も失われたままである。
少子化問題も全く解決の兆しは見えないのだから、ゴルフ人口が劇的に増えることは期待薄であろう。
ゴルフ人口が増えないのだから、会員権市場の復活はないだろう。
今更、バブル時代の異常なゴルフ 会員権相場を振り返ったところで、詮無いことではある。
それでも、かつて日本各地に生息していたニホンオオカミの存在を信じる者がいるように、滅びゆくもの、絶滅したものにはロマンがあるのだ。
ニホンオオカミのように猛々しい勢いあふれるゴルフ 会員権が、日本各地に存在開いていたことを知っておくのも余興として乙なものかも知れない。
以下に東日本のバブル期のゴルフ 会員権相場を並べてみました。
なお、名称が変更になったコースや除外したコースもあります。
【千葉県のゴルフ 会員権相場】
*平成2年2月時点のゴルフ 会員権相場で、単位は万円。
*以下同じ
【茨城県のゴルフ 会員権相場】
【栃木県のゴルフ 会員権相場】
【群馬県のゴルフ 会員権相場】
【静岡県のゴルフ 会員権相場】
【山梨県のゴルフ 会員権相場】
【新潟県のゴルフ 会員権相場】
【福島県のゴルフ 会員権相場】
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