現在、主なゴルフ場大手は以下の通りです。
ゴルフ場保有数では、アコーディア・ゴルフとPGMが突出しています。
順位 | 企業・グループ名 | 運営ゴルフ数 |
1 | アコーディア・ゴルフ | 171コース |
2 | PGM | 147コース |
3 | 市川ゴルフ興業 | 31コース |
4 | 西武グループ | 28コース |
5 | 東急グループ | 25コース |
6 | 太平洋クラブ | 19コース |
7 | シャトレーゼ | 18コース |
8 | リソルグループ | 17コース |
何かにつけて比較されるPGMとアコーディア・ゴルフですが、両者の運営方針はかなり違います。
独自にGRANDPGMコースを選定するなど各ゴルフ場の特徴を尊重し、メンバー主体の運営を守るのがPGM。
一方、ごく一部の例外を除きコース運営の均一化と収益向上を目指して、ただひたすら安かろう悪かろう路線を突っ走るのがアコーディア・ゴルフです。
今回は自社の利益のみならず、ゴルフ業界全体のステータス向上に取り組むPGMの中でも、特に優れたメンバーシップの特選7コースを特集しました。
また、記事の最後では、PGMとアコーディアの運営方針の違いについても触れています。
どうぞ、最後まで読んで、あなたの豊かなゴルフライフの参考にしてください。
なお、この記事は(株)日本ゴルフ同友会の協力を得て作成しました。
PGMの中でも総武カントリークラブを特に推薦できる理由!
総武カントリークラブは、PGMグループのフラグシップコースです。
これまで数々のトーナメントを開催している、ハイグレードのチャンピオンコース。
日本オープンをはじめ関東オープン、日本プロ、日米対抗ゴルフ、サントリーオープン、HEIWA・PGMチャンピオンシップなど、数々の檜舞台になってきました。
そして総武カントリークラブには、知られざるもう一つの伝説があります。
2024年で第52回を迎える日本を代表するトーナメントの一つ、太平洋マスターズ。
もう、覚えている人は少ないのですが、この太平洋マスターズは昭和47年(1968年)の第1回から第5回まで、ここ総武カントリークラブで開催されていたのです。
これほどの実績を誇るのですから、多くを説明するまでもありませんね。
自ずとコースの素晴らしさが分かろうというものです。
一度でもプレーしたなら、どんなゴルファでも虜になってしまう名コース、それが総武カントリークラブです。
総武カントリークラブの会員権相場と推薦できる理由!
総武カントリークラブの会員権相場と推薦できる理由について述べます。
千葉県を代表する超一級の総武カントリークラブは、相場上昇が大いに期待できるでしょう。
総武カントリークラブの会員権相場
✔会員権相場:285万円〜330万円
◎会員権相場は変動します。
最新の相場はコチラ!
名変料:110万円
年会費:66,000円
名変料や年会費は変動する場合があります。
最新の情報はコチラ!
総武カントリークラブを推薦できる理由!
〼PGMグループのフラグシップ:看板コース
〼総武都市開発が造成したコースで、千葉県でも指折りの名門
〼接待にもプライベートにも利用価値が高く、メンバーも名だたる会社や名士が多い
〼2011年に総武コース、2019年には印旛コースのクラブハウスをリニューアル
〼重厚感があり高級感あふれるクラブハウスに仕上がっている
〼東関道沿いなので、渋滞が少ない
〼総武コース27ホールのほかに、印旛コース18ホール、北コース9ホールも利用可能
〼フラットな林間コースで、過去には日本オープンなど幾多の有名トーナメントを開催している
ネックを探せば、計54ホールでメンバー数3,500名前後と少なめですが、人気が集中する総武コースの予約が少しとりずらいことです。
PGM総成ゴルフクラブを推薦できる理由!
総成ゴルフクラブは法人接待用の高級コースとして、1964年に開場しました。
大自然の地形を巧みに生かした27ホールは、戦略性にすぐれたゴルフ場です。
分類上は丘陵コースとなっていますが、フラットな仕上がりは林間コースの趣が漂い、西、東、南コースで構成された27ホールは、3コースそれぞれが独自の味わいをアピールします。
西コースは池越え、谷超えなど北総台地の豊かな自然を活かした、変化に富むレイアウトに仕上がっています。
まるで馬の背のようなフェアウェイ、アプローチの難しい砲台グリーンなど、各ホールそれぞれがプレーヤーに個性をアピールするのです。
東コースは、グリーン周辺の巧みに配置されたバンカーと立木がプレーヤーの前に立ちはだかり、戦略的な攻め方を要求します。
ティーショットで飛距離を求められ、セカンドやサードショットでは正確性を求められるホールが多く、油断はできません。
南コースは池越えや打ち下ろしが多く、顎の高いバンカーと深いラフがプレーヤを悩ませ、状況に応じたクラブ選択が、スコアメイクの鍵を握るコースです。
2番ホールは浮島グリーンが印象的で、総成ゴルフクラブの名物ホールとなっています。
挑戦意欲を掻き立てる9ホールと言えるでしょう。
総成ゴルフクラブの会員権相場と推薦できる理由!
総成ゴルフクラブの会員権相場と推薦できる理由について述べます。
接待に、プライベートにと利用価値の高い総成ゴルフクラブは、すでに相場が大きく上昇しています。
総成ゴルフクラブの会員権相場
✔会員権相場:230万円〜330万円
◎会員権相場は変動します。
最新の相場はコチラ!
✔名変料:110万円
✔年会費:49,500円
名変料や年会費は変動する場合があります。
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総成ゴルフクラブを推薦できる理由!
▲GRANDPGMの1つ
▲人気が高く、相場がジリッジリッと上昇中
▲2021年3月1日ドライビングレンジ改修が完了・15打席 最大距離285ヤード
▲元々、法人接待用のコースとして開場したので、施設は豪華絢爛
▲メンバー数は27ホールで1000名程度と少ない。
▲丘陵コースだが、林間の趣があり難易度はやや低め
▲3コースは、それぞれ個性的な仕上がりで飽きがこない
▲東関道沿いかつ最寄りインターから近く、アクセスは良好
成田国際空港から近く、飛行機の音がちょっと気になる人もいるかもしれません。
それ以外は、欠点を探すのが難しいコースです。
(注)
GRANDPGMとは『日本のゴルフを、もっと豊かに、もっと上質に。』 をコンセプトにPGM が独自に厳選した自社のゴルフ場ブランド名です。
PGMのブランド全体を牽引するシンボルとして、PGMグループの中で 威厳と品位を兼ね備えたハイグレードなゴルフ場に冠されます。
『GRAND』は、「豪奢な」「威厳のある」などの意味を持ちます。
PGMの中でも阿見ゴルフクラブを特に推薦できる理由!
阿見ゴルフクラブは高低差5mとフラットで、フェアウェイも広い林間コース。
だが、ただ飛ばすだけでは設計者の罠に、やすやすとハマってしまいます。
池やバンカーに加えて張り出した林などを考慮し、落としどころを見極めなければ攻略できない選択と決断を求められる上級コースです。
特に1番と10番は、ティーショットをどこに置くのかが攻略のカギになります。
池が多いのも阿見ゴルフクラブの特徴です。
パー3は3ホールが池越えで、パー5も3番と18番のグリーン手前には池が待ち構え、プレーヤーに大きなプレッシャーを与えます。
上級者はティインググランドからホール全体を見回して、どう戦略を立てるかがポイント。
攻め方のバリエーションに富み、ゴルフの奥深さを味わえるコースです。
阿見ゴルフクラブの会員権相場と推薦できる理由!
阿見ゴルフクラブの会員権相場と推薦できる理由について述べます。
落ち着いたたたずまいとは裏腹に、高い戦略を求められるのが阿見ゴルフクラブの特徴です。
ゴルフの緻密さと醍醐味を同時に味わいたいゴルファには、特におすすめのゴルフ場です。
メンバー数も少なく、密度の濃いクラブライフを満喫できます。
総成ゴルフクラブの会員権相場
✔会員権相場:70万円〜160万円
◎会員権相場は変動します。
最新の相場はコチラ!
✔名変料:33万円(2024年4月から66万円)
【年会費】は下記のようになっています。
金額 | |
オリジナル会員 | 55,000円 |
ニュー会員 | 132,000円 |
名変料や年会費は変動する場合があります。
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阿見ゴルフクラブを推薦できる理由!
‣PGMグループの高級コース
‣メンバーからは「なぜ阿見がGRANDPGMではないのだ」という声もある
‣最寄ICを降りてから3分とアクセスは良好
‣元々は27ホール想定であったため、クラブハウスが広い
‣距離はそれほど長くないが、ハザードやせり出した林が効いていて、攻め方に工夫が必要
‣「行けば行くほど難しく感じる」味のあるコースレイアウトが特徴
‣メンバーは1000人前後と比較的少なく、予約が取りやすい
‣年会費が安い
‣「オリジナル会員」と「ニュー会員」の2つがあり、使い方によって選べる
(年間19回以上行く方はニュー会員のがお得。)
PGMの中でも特にザ・ゴルフクラブ竜ヶ崎を推薦する理由!
フラットな地形に刻まれた大きなアンジュレーション。
ザ・ゴルフクラブ竜ケ崎は、自然美に造形美の粋を重ねた傑作です。
広大な敷地に展開する林間コースには偶然を寄せ付けないよう、設計者はいたるところにトラップを仕掛けています。
プレーヤーは否が応でも、挑戦意欲を掻き立てられるのです。
分析力、判断力、そして直感が要求され、あらゆるクラブを駆使して挑まなければなりません。
アスリート志向の強いゴルファ向けに設計された、名匠・加藤俊輔の代表作です。
あなたのチャレンジ精神が、大いに刺激されることでしょう。
ザ・ゴルフクラブ竜ケ崎はコースも一流だがクラブハウスがまた、素晴らしい。
荘厳と開放の相反する空間が両立する、独特の世界観に満ちているのです。
エントランスを入った途端、その格調高さに感動すら覚える人もいるでしょう。
大理石の重厚さ、ドーム型の高い天井。
ヨーロッパの城のようでもあり、古代ローマ建築を彷彿させる荘厳な大理石の柱、そして高級感あふれる調度品と美術品が圧巻です。
荘厳でありながら、ロビーもロッカールームもレストランも広々と解放感に満ちているから、ちょっと不思議な感覚を味わえるクラブハウスです。
ザ・ゴルフクラブ竜ケ崎の会員権相場と推薦できる理由!
ザ・ゴルフクラブ竜ケ崎の会員権相場と推薦できる理由について述べます。
都心からわずか50kmに展開する、オンリーワンのゴルフ場は買いです。
ザ・ゴルフクラブ竜ケ崎の会員権相場
✔会員権相場:100万円〜190万円
◎会員権相場は変動します。
◎最新の相場はコチラ!
✔名変料:55万円
✔年会費:11万円
*名変料や年会費は変動する場合があります。
*最新の情報はコチラ!
ザ・ゴルフクラブ竜ケ崎を推薦できる理由!
・GRANDPGMの1つ
・高級ゴルフ場を数多く手がけたSTT開発が、バブル期に造った高級法人接待コース
・メンバーが600〜700名前後と少なく、予約取りやすい
・状況によっては2 サムも可能
・茨城県の牛久エリアにあり、地形はフラット
・林間コースで広々としたレイアウトが特徴
・カートのフェアウェイ乗り入れ可能
・大理石づくりのバブリーでお城のようなクラブハウス
年会費が高いことと、屋外練習場のないことが欠点です。
シュミレーションゴルフで補ってください。
PGM石岡ゴルフクラブを特に推薦する理由!
PGM石岡ゴルフクラブの戦略性と造形美の高さは、異次元と表現しても過言ではありません。
最大高低差4mと恵まれた地形に名物のブッシュや池、バンカーが巧みに配された傑作です。
「14本すべてのクラブが必要になる」。
設計者ジャックニクラスの、そんなコンセプトを見事に具現したコースです。
過去には数々の男子プロトーナメントが開催され、難易度の高さはすでに実証されている、他に類を見ないほどの堂々たるチャンピオンコースです。
ゴルファなら一度は挑戦すべき価値のある、PGM石岡ゴルフクラブ。
アスリート志向の強いゴルファに向いています。
PGM石岡ゴルフクラブの会員権と推薦できる理由!
PGM石岡ゴルフクラブは現在、会員を募集しています。
メンバーが少ないので視察を希望すれば、ラウンドすることは可能です。
PGM石岡ゴルフクラブのゴルフ会員権
PGM石岡ゴルフクラブは現在、187万円(税込み)で会員募集中です。
お問い合わせはコチラからどうぞ↓↓
◎会員権相場は変動します。
◎最新の相場はコチラ!
年会費:55,000円
名変料や年会費は変動する場合があります。
最新の情報はコチラ!
PGM石岡ゴルフクラブを推薦できる理由!
✔GRANDPGMの1つ
✔ジャックニクラウス設計のフラットな林間コース
✔メンバーが800名前後と少なく、予約が取りやすい
✔1994年の開場で施設が新しく、コースも素晴らしい
✔若い40代、50代のメンバーが多い
✔日本には珍しい形状のブッシュやバンカーが見ていて楽しい
✔「14本のクラブをすべて使わせる」というコンセプトで戦略性が高い
✔330ヤードのレンジがあり、「0番ホール」とも呼ばれている
✔他の練習施設も充実している
✔フェアウエへカート乗り入れOK
✔2サムが可能
霞ヶ浦の北に位置しており、都心から少し遠いと感じる方もいるかもしれません。
ただし、近年は小美玉スマートICができたことにより、アクセスはかなり良くなりました。
KOSHIGAYA GOLF CLUBを推薦する理由!
KOSHIGAYA GOLF CLUBは河川敷を超えた河川敷コースです。
昭和40年(1965年)、TBS越谷ゴルフ倶楽部として江戸川の河川敷に誕生しました。
何と、この河川敷ゴルフ場でトーナメントが開催されているのですから、驚きです。
1968年から1971年までの3年間にわたり、TBS越谷レディースオープンが開催されました。
このTBS越谷レディースオープンが、現在の日本女子オープンの前身だというのですから、さらにビックリ仰天です。
凄い河川敷のゴルフ場があったものですね。
KOSHIGAYA GOLF CLUBは、日本のゴルフ史上にキラリと輝きを放っています。
設計者も一流です。
井上誠一に師事し、数々の名コースを手掛けたで富澤誠造によって設計されました。
このように、どこから見てもKOSHIGAYA GOLF CLUBは、スーパー河川敷コースなのです。
河川敷の女王と形容してもよいでしょう。
KOSHIGAYA GOLF CLUBの会員権と推薦できる理由!
都心から近く、河川敷コースとしては距離が長く、付加価値の高いゴルフ場です。
メンバー数も少なくサブコースとして大変人気が高く、会員権価格が高騰中です。
まだまだ相場は上がるでしょう。
都内に在住する富裕層のご婦人たちから、厚い支持を得ています。
KOSHIGAYA GOLF CLUBの会員権相場
✔会員権相場:245万円〜350万円
◎会員権相場は変動します。
最新の相場はコチラ!
✔名変料: 27.5万円
✔年会費:13,200円
名変料や年会費は変動する場合があります。
最新の情報はコチラ!
KOSHIGAYA GOLF CLUBを推薦できる理由!
✔埼玉県吉川市、江戸川のほとりに位置する河川敷ゴルフ場
✔都心からのアクセスが抜群(渋滞がないと30~40分で到着)
✔設計者は冨澤 誠造で、河川敷であるにも係わらず距離が長い
✔天気によってはカートのフェアウエー乗り入れが可能
✔2サム予約も可能なのが魅力
✔クラブハウスはアメリカンテイストのおしゃれな外観で、簡素だが清潔感がある
✔併設されているレストランの料理が美味しい
✔サブコースとして非常に人気が高く、メンバー数も少ないため、会員権価格が高騰中
PGMの中でプレステージカントリークラブを特に推薦する理由!
プレステージカントリークラブは、栃木県で人気ナンバーワンのゴルフ場です。
東北縦貫道栃木インターから5㎞と、アクセスに恵まれた36ホールのチャンピオンコースです。
春には進入路の桜並木が圧巻。
また、コース内に植樹された樹木の種類が、とても多い事で知られています。
四季折々に姿を変える樹木の下で、伸び伸びプレーできるのがプレステージカントリークラブ。
豊かな自然を五感に感じながら、存分にゴルフを楽しむことができます。
東コースは丘陵の趣を残した変化に富む18ホール。
特に豊富な種類の樹木に囲まれたパー3の4ホールは、いずれも四季によって景観が変わります。
西コースはフラットな林間コース。
アメリカンスタイルの各ホールは距離が長く、挑戦し甲斐のあるダイナミックさにあふれています。
プレステージカントリークラブの会員権と推薦できる理由!
本格的なチャンピオンコースでありながら、あらゆるレベルのゴルファが楽しめる優れた設計になっています。
高速道のICから近く、栃木県ではアクセスに恵まれたゴルフ場です。
このグレードでこの価格ですから、買って損はありません。
プレステージカントリークラブの会員権相場
✔会員権相場:50万円〜110万円
◎会員権相場は変動します。
◎最新の相場はコチラ!
✔名変料:55万円
✔年会費:5万5千円
・名変料や年会費は変動する場合があります。
・最新の情報はコチラ!
プレステージカントリークラブを推薦できる理由!
✔GRANDPGMの1つ
✔元々高級接待コースを多く手がけたSTT系のコースで、施設もスタッフも一流
✔クラブハウスは超豪華で、浴槽やフロントは広々としていて解放感と清潔感がある
✔36ホールあって、伸び伸びとした広いレイアウトが特徴
✔過去にトーナメントが何度も開催された、本格派のチャンピオンコース
✔GRANDPGMでこの金額で入会できる点が魅力
✔桜をはじめ樹木の種類が豊富で、四季折々の眺めを楽しめる
✔レストランの窓から望む風景が秀逸
練習場が狭くドライバー禁止なのがネックです。
PGMとアコーディアの違いを知っておこう!
PGMとアコーディア・ゴルフの運営方針は全く違います。
端的に言うとPGMは会員の存在を認め、アコーディアは会員を無視する、ということです。
PGMはゴルフ場の買収にあたり、そのコースの特徴や慣習、伝統を尊重した運営を提案します。
したがって予約方法、プレースタイル、優遇措置などはゴルフ場によって違ってきます。
ゴルフ場個々の特徴を活かし、メンバーの存在をきちんと意識した運営を心がけているので、当然メンバーシップは維持されることになるのです。
また、メンバー数を過度に増やすことはせず、名義変更料を吊り上げることもありません。
会員権の価格維持にまで気を配っていることが伝わってきます。
PGMはゴルフ業界全体の発展にも意識を向けています。
ゴルフ産業の中心は、言うまでもなくゴルフ場です。
そのゴルフ場が健全な運営を続けることにより、自ずと業界全体が良い方向に向かうことが期待できます。
『ゴルフ産業というパイが膨らめばPGM自体も成長できる。』
そのような戦略だろうと思われます。
したがって、PGMは人材育成に注力し、キャディも含めた社員教育を怠りません。
コースメンテナンスにも万全を期します。
これに対しアコーディア・ゴルフは、1円でも多く売り上げを計上する運営スタイルに、徹底してこだわります。
ビジターを詰め込めるだけ詰め込むなど、運営の均一化を図るのです。
当然の如く、メンバーの存在は無視されます。
年会費は容赦なく徴収しますが会員はスタートを取れないので、なかなかプレーできません。
それを躊躇なく実行するのが、アコーディア・ゴルフです。
アクセスのよいゴルフ場ほど、メンバーは悲哀を味わうことになります。
ゴルフシーズンともなれば都心から近いコースには、ビジターがわんさか押しかけます。
早朝スループレー、早朝ハーフ、午後スループレー、アフターヌーンプレーをやったうえで、一般的なプレーもするのですから、目がパチクリ。
アコーディアは、これをすべて一つのゴルフ場で行います。
誰が見たって、スムーズにラウンドするなんて不可能なのです。
ハーフ3時間かかり昼の休憩が2時間、それが当たり前になってしまいます。
フェアウエが荒れるのもまた、当然です。
アコーディア・ゴルフを全面的に否定するわけではありません。
プレー料金が安価になることは、多くのゴルファにとって歓迎すべきことです。
「ラウンドに時間がかかろうとも、コースが荒れていようとも、安ければそれでよし」
そんなゴルファには向いていますが、アコーディアの会員権を買うのはやめましょう。
アコーディアがファンド間を転々とする意味を知ろう!
現在、アコーディア・ゴルフを経営しているのはソフトバンクグループ傘下米投資ファンド、フォートレス・インベストメント・グループです。
その前は韓国系のMBKパートナーズで、これもやはりファンドでした。
アコーディア・ゴルフ最初の経営そのものが、米国ゴールドマンサックス傘下の投資ファンドです。
つまり、アコーディアはファンド間を転々としてきたのです。
今回の買収額は4,000億円にのぼります。
アコーディア・ゴルフはどんなに甘く見積もっても、年間利益が10億円程度でしょう。
これから逆算して、買収金額4,000億円の元を取るとしたら400年かかる計算になります。
地道なゴルフ場経営だけでは、投資資金を回収できません。
このことから、アコーディア・ゴルフの戦略は簡単に予想できます。
ファンドとは簡単に言ってしまえば、投資家から集めた資金を企業や不動産、金融商品等に再投資して、売却によって得られたリターンを配分することです。
アコーディア・ゴルフが近い将来、売却されるのは既定路線なのです。
このような会社の経営者が、メンバーの立場になって物事思考することなどあり得ません。
今後、アコーディアを買収した投資ファンドが利益のためにやることは、大きく3つに絞られるでしょう。
・集客をさらに強化して営業利益の拡大を図る
・さらにゴルフ場を買収して数のメリットを追求し、企業価値、資産価値を上げる
・会員募集によって売り上げを伸ばす
つまり、これまでと何ら変わりません。
この点を理解すれば、アコーディア・ゴルフの実態も分かろうというものです。